
トヨタホームの全館空調を検討しているけれど、実際のところ評判はどうなのだろう、と疑問に思っていませんか。
家全体を快適な温度に保つ全館空調は非常に魅力的ですが、導入してから後悔したくないと考えるのは当然のことです。
特に、トヨタホームが提供するスマート・エアーズは、その性能や価格、日々の電気代について気になる点が多いでしょう。
また、導入後のメンテナンスの手間や、万が一の故障時の対応、さらには一条工務店をはじめとする他社製品との比較も重要な判断材料になります。
この記事では、トヨタホームの全館空調に関するあらゆる疑問に答えるべく、その仕組みからデメリット、そして実際に後悔したという声まで、徹底的に深掘りしていきます。
掃除のしやすさや長期的なコストパフォーマンスまで、あなたが知りたい情報を網羅的にお届けします。
- トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」の基本性能と仕組み
- 導入にかかる初期費用(価格)と月々の電気代の目安
- 実際に導入した人が感じたメリットと後悔する可能性のあるデメリット
- 日常のお手入れ(掃除)や定期的なメンテナンスの具体的な方法
- 故障した場合の修理対応や保証内容について
- 競合となる一条工務店など他社の全館空調との比較
- トヨタホームの全館空調を最大限に活用するためのポイント
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目次
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」の評判
- スマート・エアーズの基本的な仕組み
- 気になる電気代はどのくらいか
- 導入にかかる価格の目安
- 採用して後悔するポイントとは
- 知っておきたいデメリットも解説
スマート・エアーズの基本的な仕組み
トヨタホームの全館空調システム「スマート・エアーズ」は、家中の温度を一年中快適に保つための先進的なシステムです。
このシステムの大きな特徴は、1階と2階にそれぞれ独立した空調ユニットを設置する点にあります。
これにより、フロアごとに運転のオン・オフや温度設定が可能となり、家族のライフスタイルに合わせた効率的な空調管理が実現します。
例えば、日中は家族が集まる1階だけを運転し、夜間は寝室のある2階を中心に稼働させるといった柔軟な使い方ができます。
スマート・エアーズの仕組みを詳しく見ると、1階のユニットは基礎空間を利用し、2階のユニットは屋根裏空間を利用して、各部屋へダクトを通じて調整された空気を送り届けます。
このダクト式の採用により、各部屋にエアコン本体を設置する必要がなく、室内のインテリアをスッキリと見せることができます。
見えるのは壁や天井、床に設置されたシンプルな吹き出し口(ガラリ)だけなので、デザイン性を損なうことがありません。
さらに、空気を循環させる過程で、本体に内蔵された高性能フィルターがホコリや花粉などを捕集し、室内の空気を清浄に保つ役割も果たします。
これにより、アレルギーを持つ方や小さなお子様がいるご家庭でも、安心して過ごせる空気環境を提供してくれるでしょう。
また、トヨタホームのスマート・エアーズは、熱交換型の24時間換気システム「ピュア24セントラル」と連携している点も注目すべきポイントです。
この換気システムは、外気を取り込む際に高性能フィルターで花粉やPM2.5といった微細な粒子をカットし、新鮮な空気を室内に供給します。
同時に、室内から排出する空気の熱を回収して取り込む外気に移す「熱交換」を行うため、冷暖房のエネルギーロスを最小限に抑え、省エネ性能を高める効果があります。
このように、スマート・エアーズは単なる冷暖房設備ではなく、換気と空気清浄の機能を兼ね備え、家の断熱・気密性能と相まって、健康的で経済的な暮らしを支える総合的な空調システムと言えるでしょう。
気になる電気代はどのくらいか
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」を導入する上で、多くの方が最も気にするのが月々の電気代でしょう。
家全体を24時間快適な温度に保つとなると、ランニングコストが高くつくのではないかと心配になるかもしれません。
しかし、スマート・エアーズは省エネ性能に優れた設計がされており、実際の電気代は想像よりも抑えられることが多いようです。
実際の使用者からの報告やシミュレーションによると、スマート・エアーズの年間の電気代は平均して7万円から10万円程度に収まるケースが多く見られます。
月平均に換算すると、およそ6,000円から8,000円程度となり、これは各部屋に個別のエアコンを設置して断続的に使用する場合と比較しても、必ずしも高額とは言えません。
特に、夏や冬に複数の部屋でエアコンを長時間稼働させるご家庭であれば、スマート・エアーズの方がかえって経済的になる可能性すらあります。
この経済性を支えているのが、いくつかの重要な要素です。
第一に、トヨタホームの住宅が持つ高い気密性と断熱性です。
外気の影響を受けにくい住宅性能が、空調の効率を最大限に高め、無駄なエネルギー消費を抑えます。
第二に、前述の通り1階と2階で独立して運転できる柔軟性です。
人のいないフロアの空調をオフにしたり、設定温度を控えめにしたりすることで、生活スタイルに合わせた節電が可能です。
さらに、スケジュール運転機能を活用すれば、起床時間や帰宅時間に合わせて自動で空調を最適化し、無駄な稼働時間を減らすことができます。
第三に、太陽光発電システムとの相性の良さも挙げられます。
太陽光発電を導入している住宅では、日中の発電電力でスマート・エアーズの稼働を賄うことができます。
余った電力は売電できるため、月々の電気代をさらに削減することが可能です。
もちろん、電気代は建物の大きさ、地域、家族構成、設定温度、そして契約している電力プランによって変動します。
例えば、日中の電気料金が高いプランの場合は、スケジュール機能をうまく使って夜間に運転を集中させるといった工夫も有効です。
総じて、トヨタホームの全館空調は、高い住宅性能とシステムの効率性により、快適な住環境を維持しつつも、電気代は現実的な範囲に抑えられると考えてよいでしょう。
導入にかかる価格の目安
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」を導入する際の初期費用、つまり価格は、家づくりの総予算に大きく影響する重要なポイントです。
一般的に、全館空調システムの導入には高額な費用がかかるイメージがありますが、スマート・エアーズは他社の同様のシステムと比較して、比較的リーズナブルな価格設定で提供されています。
具体的な価格は、建物の延床面積やプランによって異なりますが、一般的な35坪前後の住宅の場合、導入費用はおおよそ120万円から150万円程度が目安とされています。
この価格には、1階と2階に設置される空調ユニット本体、各部屋へのダクト配管工事、吹き出し口や吸い込み口の設置費用などが含まれています。
一見すると高額に感じるかもしれませんが、この費用を個別のエアコン設置と比較して考えることが重要です。
例えば、LDKに1台、主寝室に1台、子供部屋に2台の合計4台のエアコンを設置する場合を考えてみましょう。
エアコン本体の価格に加えて、それぞれの設置工事費が必要になります。
高性能な機種を選べば、合計で60万円から80万円以上になることも珍しくありません。
さらに、全館空調がもたらす家全体の均一な快適性や、ヒートショックのリスク軽減、室内のデザイン性の向上といった付加価値を考慮すると、その価格差は決して大きいものではないと考えることもできます。
トヨタホームでは、スマート・エアーズの導入を促進するためのキャンペーンや割引が提供されることもあります。
契約時期や特定の分譲地、あるいは企画住宅などで、標準装備として組み込まれていたり、オプション価格が割引されたりするケースです。
このような機会をうまく活用することで、初期費用をさらに抑えることが可能になります。
また、初期費用を住宅ローンに組み込むことで、月々の返済負担を平準化することができます。
例えば、120万円の費用を35年ローンで借り入れた場合、金利にもよりますが月々の返済額は3,000円から4,000円程度となります。
一日あたり約100円の負担で、家全体の快適性が手に入ると考えれば、十分に投資価値のある選択肢と言えるのではないでしょうか。
最終的な価格については、必ずトヨタホームの担当者に見積もりを依頼し、詳細な内訳を確認することが大切です。
採用して後悔するポイントとは
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」は多くのメリットを提供する一方で、導入後に「後悔した」と感じる可能性のあるポイントも存在します。
これらの点を事前に理解し、自身のライフスタイルや価値観と合致するかを検討することが、失敗しない家づくりのためには不可欠です。
最も多く聞かれる後悔のポイントは、「部屋ごとの細かい温度調整ができない」という点です。
スマート・エアーズはフロア単位での温度設定は可能ですが、同じフロア内の各部屋で個別に温度を変えることは基本的にできません。
そのため、暑がりの人と寒がりの人が同じフロアにいる場合、どちらかが我慢を強いられる状況が生まれる可能性があります。
例えば、両親は涼しいのが好きでも、赤ちゃんがいる部屋は少し暖かく保ちたい、といったニーズに柔軟に応えるのが難しいのです。
次に、「乾燥」の問題を挙げる声も少なくありません。
特に冬場の暖房運転時には、室内の空気が乾燥しやすくなる傾向があります。
これは全館空調システム全般に言えることですが、常に空気が循環しているため、乾燥が進みやすいのです。
加湿機能付きのモデルも存在しますが、基本的には別途加湿器を用意するなどの対策が必要になる場合があります。
肌の乾燥や喉の不快感を感じやすい方は、この点を十分に考慮する必要があります。
また、「運転音」が気になるという意見もあります。
空調ユニット本体は、通常は収納スペースの奥や小屋裏に設置されるため、日常生活で音が気になることは稀です。
しかし、寝室の近くにユニットが設置されている場合や、静かな夜間には、モーター音や風の流れる音が聞こえてくることがあります。
音に敏感な方は、設計段階でユニットの設置場所について十分に相談することが重要です。
さらに、「窓を開けにくい」という心理的な側面も後悔のポイントとなり得ます。
システム上は窓を開けても問題ありませんが、せっかく快適な温度に保たれているのに窓を開けると空調効率が下がるため、春や秋の心地よい季節でも窓を開けて外の空気を取り込むことをためらってしまう、という声です。
これはシステムの性能というよりは、住む人の意識の問題ですが、ライフスタイルによってはデメリットと感じられるでしょう。
これらの後悔ポイントは、スマート・エアーズの特性を深く理解し、設計段階で対策を講じることで、ある程度は解消できます。
自身の暮らしに全館空調が本当にフィットするのか、慎重に見極めることが大切です。
知っておきたいデメリットも解説
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」について、後悔するポイントと重なる部分もありますが、改めてシステム固有のデメリットを整理しておくことは非常に重要です。
メリットの裏返しとも言えるこれらの点を理解することで、より客観的な判断が可能になります。
第一に挙げられるデメリットは、やはり「導入コスト(初期費用)」です。
前述の通り、他社製品と比較すれば安価な傾向にありますが、それでも100万円以上の追加費用がかかることは事実です。
個別のエアコンを数台設置する場合に比べて高額になるため、家づくりの総予算を圧迫する要因となり得ます。
この初期投資に見合う価値を見出せるかどうかが、導入の大きな分かれ道となるでしょう。
第二に、「維持・メンテナンスコスト」がかかる点です。
快適な空気を保つためには、定期的なフィルターの掃除や交換が不可欠です。
フィルターの掃除自体はそれほど難しい作業ではありませんが、推奨されている頻度(例えば2週間に1回など)で継続するのは、人によっては手間に感じられるかもしれません。
また、数年に一度は専門業者による点検や、長期的には部品交換、さらには15年から20年後にはユニット本体の交換が必要になる可能性があります。
これらのランニングコストや将来的な交換費用も、長期的な資金計画に含めておく必要があります。
第三のデメリットは、「故障時のリスク」です。
スマート・エアーズは1階と2階でユニットが独立しているため、片方が故障しても家全体の空調が完全に停止するわけではないという利点があります。
しかし、万が一フロア全体の空調が停止した場合、そのフロアのすべての部屋が暑さや寒さの影響を受けることになります。
個別のエアコンであれば1台が故障しても他の部屋は影響を受けませんが、全館空調の場合は影響範囲が広くなります。
修理が完了するまでの間、扇風機やストーブなどの代替手段を用意しておく必要があるかもしれません。
第四に、「設置スペースが必要」という点も挙げられます。
1階の空調ユニットは、多くの場合、階段下収納やクローゼットの一部を占有します。
貴重な収納スペースがその分減少することを意味します。
2階のユニットも、小屋裏に設置できない間取りの場合は、室内の収納スペースなどに設置されることがあります。
間取りの計画段階から、このユニットの設置場所を考慮しておくことが重要です。
これらのデメリットは、全館空調というシステムの特性上、避けられない側面でもあります。
これらを許容できるか、対策を講じられるかが、導入の判断基準となります。
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トヨタホームの全館空調を導入後の維持管理と比較
- 日々の掃除とメンテナンス方法
- 故障した際の修理や保証について
- 一条工務店との性能比較
- 他のハウスメーカーとの違いを比較
- まとめ:後悔しないためにトヨタホームの全館空調を理解しよう
日々の掃除とメンテナンス方法
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」を長期間にわたって快適かつ効率的に使用するためには、日々の掃除と適切なメンテナンスが欠かせません。
難しい作業はほとんどありませんが、定期的なお手入れを習慣にすることが重要です。
最も基本的で重要なメンテナンスは、「エアフィルターの掃除」です。
スマート・エアーズの空調ユニットには、室内の空気を取り込む部分にフィルターが設置されています。
このフィルターは空気中のホコリやゴミをキャッチする役割を担っており、汚れたまま放置すると空調効率の低下や異臭の原因、さらには故障につながる可能性があります。
メーカーは2週間に1回程度の掃除を推奨しています。
掃除の手順は非常にシンプルです。
まず、空調ユニットのカバーを開けてフィルターを取り出します。
フィルターに付着したホコリを掃除機で吸い取るのが基本です。
汚れがひどい場合は、水洗いをすることも可能ですが、その際は洗った後にしっかりと陰干しで乾かしてから元に戻す必要があります。
濡れたまま装着すると、カビの発生原因になるため注意が必要です。
次に、各部屋にある「吹き出し口(グリル)」と「吸い込み口」の清掃も定期的に行いましょう。
これらの部分はホコリが溜まりやすいため、ハンディモップや掃除機のブラシノズルを使ってきれいにします。
特に床に設置されているタイプの吹き出し口は、内部にゴミが落ちやすいため、年に数回はグリルを外して内部を掃除すると、より清潔な状態を保てます。
また、屋外に設置されている「室外機」の周辺もチェックが必要です。
室外機のファンの周りにゴミや落ち葉、雑草などがあると、空気の循環を妨げ、性能低下の原因となります。
定期的に周囲を確認し、障害物があれば取り除いておきましょう。
これらの日常的な手入れに加えて、専門業者による定期的なプロフェッショナルメンテナンスも推奨されています。
数年に一度、専門の技術者による内部の点検やクリーニング、ダクト内の清掃などを行うことで、自分では手の届かない部分の汚れを取り除き、システムの寿命を延ばすことができます。
トヨタホームのアフターサービスでは、こうした有償のメンテナンスプランも用意されているため、必要に応じて相談してみると良いでしょう。
日々の簡単なお手入れを怠らないことが、結果的に電気代の節約や大きな故障の予防につながります。
故障した際の修理や保証について
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」を導入するにあたり、万が一故障してしまった場合の修理対応や保証制度について理解しておくことは、長期的な安心感を得るために非常に重要です。
どのような機械設備にも故障のリスクは伴いますが、生活の快適性を大きく左右する空調システムだからこそ、迅速で信頼できるサポート体制が求められます。
まず、保証期間についてです。
トヨタホームでは、スマート・エアーズを含む住宅設備に対して、引き渡しから10年間の保証を提供しているのが一般的です。
この期間内に、取扱説明書に従った正常な使用状況で故障が発生した場合は、無償で修理や部品交換を受けることができます。
10年という保証期間は、一般的な家電製品と比較しても長期であり、これは大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、保証の対象外となるケース(例えば、フィルターの清掃を怠ったことによる不具合や、天災による故障など)もあるため、保証書の詳細な内容には必ず目を通しておくことが大切です。
保証期間が終了した後の修理は有償となります。
修理を依頼する際は、まずトヨタホームのオーナーズデスクやアフターサービス窓口に連絡します。
連絡を受けると、症状のヒアリングが行われ、必要に応じて専門の技術者が訪問し、診断と修理作業を行います。
修理費用は、故障の箇所や交換する部品によって大きく異なります。
簡単な部品交換であれば数万円程度で済むこともありますが、コンプレッサーや電子基板といった主要部品の交換が必要になると、10万円以上の高額な費用がかかる場合もあります。
スマート・エアーズはデンソー製であるため、修理部品の供給は比較的安定していると考えられますが、将来的な部品の保有期間についても確認しておくとより安心です。
また、長期的に見れば、システムの寿命も考慮に入れる必要があります。
全館空調システムの耐用年数は、一般的に15年から20年程度と言われています。
この期間を過ぎると、故障の頻度が増えたり、修理部品がなくなったりする可能性があります。
その際には、システム全体を新しいものに交換する必要が出てくるでしょう。
この交換費用は、初期導入費用と同程度か、それ以上になる可能性も考えられるため、長期的な視点での資金計画に盛り込んでおくことが賢明です。
故障時の迅速な対応と長期的な保証は、ハウスメーカーを選ぶ上での重要な要素です。
トヨタホームのサポート体制について、契約前に詳しく確認しておくことをお勧めします。
一条工務店との性能比較
トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」を検討する際、多くの人が比較対象として挙げるのが、一条工務店の全館空調システム「さらぽか空調」です。
どちらも高い住宅性能を背景に快適な住環境を提供しますが、そのアプローチや特徴にはいくつかの違いがあります。
まず、最も大きな違いは空調の方式です。
トヨタホームの「スマート・エアーズ」は、エアコンと同様に、ダクトを通じて冷風や温風を各部屋に送り込む「対流式」です。
この方式のメリットは、設定温度への到達が比較的早く、即効性があることです。
一方、一条工務店の「さらぽか空調」は、床下に設置したパイプに冷水や温水を流し、その輻射熱を利用して室内を快適な温度に保つ「輻射式」と、デシカント式換気システムによる除湿・加湿を組み合わせたハイブリッド方式です。
輻射式は、風を直接感じることがないため、エアコンの風が苦手な人にとっては非常に快適です。
じんわりと空間全体が涼しくなったり暖かくなったりするため、より自然な温熱環境を実現します。
次に、機能面での違いです。
「さらぽか空調」の大きな特徴は、加湿と除湿の機能が標準で強力に組み込まれている点です。
特に夏の除湿能力は高く評価されており、ジメジメとした日本の夏でも、室内をサラっと快適に保つことができます。
冬は換気システムを通じて加湿も行います。
対して、「スマート・エアーズ」は冷暖房と除湿が主な機能であり、加湿機能はオプション扱いとなる場合があります。
そのため、乾燥対策としては別途加湿器が必要になることが多いです。
運転の柔軟性にも違いが見られます。
「スマート・エアーズ」は1階と2階で独立して運転できるため、ライフスタイルに合わせた効率的な運用が可能です。
一方、「さらぽか空調」は家全体を24時間均一にコントロールすることを基本としており、フロアごとのオン・オフといった使い方は想定されていません。
どちらのシステムが優れているかという問いに、単純な答えはありません。
即効性と柔軟な運転を重視するならトヨタホームの「スマート・エアーズ」、風のない自然な快適さと湿度コントロールを最優先するなら一条工務店の「さらぽか空調」が適していると言えるでしょう。
両社の住宅展示場で実際に空調を体感し、それぞれのメリット・デメリットを自身の暮らしに照らし合わせて比較検討することが、最適な選択への近道です。
項目 | トヨタホーム「スマート・エアーズ」 | 一条工務店「さらぽか空調」 |
---|---|---|
空調方式 | 対流式(冷温風) | 輻射式+換気(冷温水+デシカント) |
風の有無 | あり | ほとんどなし |
即効性 | 高い | 緩やか |
除湿機能 | あり(再熱除湿など) | あり(デシカント式で強力) |
加湿機能 | オプション | あり(換気システム連動) |
運転制御 | フロアごとに独立運転可能 | 全館一括制御が基本 |
他のハウスメーカーとの違いを比較
トヨタホームの「スマート・エアーズ」は、一条工務店以外にも、多くのハウスメーカーが提供する全館空調システムとしのぎを削っています。
各社それぞれに独自の特徴があり、それらを比較することで、スマート・エアーズの位置づけがより明確になります。
例えば、セキスイハイムの「快適エアリー」は、床下空間を活用する点が特徴です。
床下に設置した空調ユニットから、床の吹き出し口を通じて暖気や冷気を送り出します。
冬は床暖房のような暖かさを感じられ、夏は足元から涼しさが得られるのが魅力です。
スマート・エアーズも1階は基礎空間を利用しますが、「快適エアリー」はより床下からの空調を前面に押し出しています。
三井ホームの「スマートブリーズ」は、業界で早期に加湿機能を標準搭載したことで知られています。
デザイン性の高い住宅にマッチするよう、システムの静音性やインテリアへの配慮にも定評があります。
スマート・エアーズが機能性とコストパフォーマンスのバランスを重視しているのに対し、「スマートブリーズ」はよりプレミアムな快適性を追求していると言えるかもしれません。
また、パナソニックホームズの「エアロハス」は、地熱を利用して空調効率を高める点がユニークです。
地下約5mの安定した温度の空気を活用することで、冷暖房の負荷を軽減し、高い省エネ性能を実現します。
さらに、HEPAフィルターを搭載し、PM0.5などの微小粒子まで除去できる高い空気清浄能力も特徴です。
これらのシステムと比較した際の、トヨタホーム「スマート・エアーズ」の強みは、やはり「コストパフォーマンス」と「運転の柔軟性」にあると言えるでしょう。
高品質な全館空調システムを、比較的リーズナブルな価格で導入できる点は大きな魅力です。
また、1階と2階を独立してコントロールできる仕組みは、他社ではあまり見られない特徴であり、共働き世帯など、日中家を空けることが多い家庭のエネルギー効率を高めるのに役立ちます。
一方で、加湿機能が標準ではない点や、輻射式のような「風のない快適さ」ではない点は、比較上の弱みと捉えることもできます。
結局のところ、どの全館空調システムが最適かは、施主が何を最も重視するかによって決まります。
初期費用を抑えたいのか、最高の空気質を求めるのか、湿度管理を徹底したいのか。
各ハウスメーカーのシステムの特徴をリストアップし、自身の優先順位と照らし合わせながら、総合的に判断することが後悔しないための鍵となります。
まとめ:後悔しないためにトヨタホームの全館空調を理解しよう
ここまで、トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ」について、その仕組みから電気代、価格、デメリット、そして他社製品との比較まで、多角的に解説してきました。
全館空調は、家全体の快適性を劇的に向上させる可能性を秘めた魅力的な設備ですが、その特性を十分に理解せずに導入すると、後悔につながることもあります。
最終的に後悔しない選択をするために、これまでの情報を整理し、重要なポイントを再確認しましょう。
まず、スマート・エアーズの最大のメリットは、「家中の温度差が少なくなること」です。
これにより、冬のヒートショックのリスクを低減し、夏はどこにいても涼しく、一年を通じてストレスのない生活が送れます。
この基本的な快適性をどれだけ重視するかが、導入を判断する上での出発点となります。
次に、コスト面です。
初期費用として120万円から150万円程度、月々の電気代は平均6,000円から8,000円程度が目安となります。
この費用を、得られる快適性や、複数の個別エアコンを設置・運用するコストと比較して、納得できるかどうかを検討する必要があります。
トヨタホームの住宅の高い断熱・気密性能が、この経済性を下支えしていることを忘れてはなりません。
一方で、デメリットもしっかりと受け止める必要があります。
部屋ごとの細かな温度調整ができないこと、冬場に乾燥しやすいこと、定期的なフィルター掃除の手間がかかること、そして故障時には影響範囲が広くなる可能性があること。
これらの点を許容できるか、あるいは加湿器の設置や計画的なメンテナンスといった対策を講じることができるかを、ご自身のライフスタイルに当てはめて考えてみてください。
トヨタホームの全館空調は、特に「日中は家を空けることが多いが、帰宅後は家全体で快適に過ごしたい」「複数のエアコンを管理するのが面倒」「室内のデザインをスッキリさせたい」といったニーズを持つ方には、非常にフィットするシステムと言えるでしょう。
最終的な決断を下す前には、ぜひトヨタホームの展示場やモデルハウスを訪れ、実際にスマート・エアーズの空調を肌で体感することをお勧めします。
専門のスタッフから詳しい説明を受け、ご自身の疑問や不安をすべて解消した上で、理想の家づくりを進めていってください。
- トヨタホームの全館空調は「スマート・エアーズ」という名称
- 1階と2階で独立したユニットを設置しフロアごとに運転可能
- ダクト式で各部屋に空気を送り室内デザインがスッキリする
- 導入価格の目安は120万円から150万円程度
- 月々の電気代は平均6,000円から8,000円程度が目安
- 高い住宅性能が空調効率を高め電気代を抑制する
- 部屋ごとの個別温度設定は基本的にできない点がデメリット
- 冬場は室内が乾燥しやすいため加湿器などの対策が必要
- 定期的なフィルター掃除(2週間に1回推奨)が不可欠
- 故障時はフロア全体の空調が停止するリスクがある
- 保証期間は引き渡しから10年が一般的
- 一条工務店の「さらぽか空調」は輻射式で風がないのが特徴
- 他社製品と比較してコストパフォーマンスと運転の柔軟性が強み
- 導入前に展示場で実際の快適性を体感することが重要
- 自身のライフスタイルや価値観に合うかを慎重に判断することが後悔を防ぐ鍵
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