ダイワハウスの保証を徹底解説！延長方法からアフターサービスまで

ダイワハウスの保証は、住宅購入を検討する上で非常に重要な要素です。

家は一生に一度の大きな買い物であり、その後の暮らしを安心して送るためには、充実した保証とアフターサービスが欠かせません。

しかし、ダイワハウスの保証について、初期保証30年という言葉は知っていても、その具体的な内容や保証延長の条件、さらには外壁塗装などの有償メンテナンスとの関連性について詳しく理解している方は少ないのではないでしょうか。

また、中古でダイワハウスの住宅を購入した場合の保証継承や、細かな設備保証、シロアリ対策に関する保証、そして定期的な無償点検の重要性など、知っておくべき点は多岐にわたります。

この記事では、ダイワハウスの保証に関するあらゆる疑問に答えるべく、基本的な保証期間から具体的な保証内容、延長するための手続き、そして充実したアフターサービスの詳細まで、網羅的に解説していきます。

これからダイワハウスで家を建てる方はもちろん、すでに住んでいる方や中古での購入を考えている方にも役立つ情報をお届けします。

 

 

ダイワハウスの保証の基本内容と期間

初期保証30年の対象範囲とは

ダイワハウスの保証制度の中核をなすのが「初期保証30年」です。

この長期保証は、住宅の主要な部分に対する安心を提供するものであり、多くのオーナーにとって大きな魅力となっています。

具体的に、この30年保証がどの部分を対象としているのかを正確に理解することが、家を長持ちさせる第一歩と言えるでしょう。

保証の対象は、大きく分けて「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の二つです。

これらは住宅の根幹をなす非常に重要な箇所であり、ここに長期の保証が付いていることは、ダイワハウスの技術力と品質に対する自信の表れとも考えられます。

例えば、基礎や柱、梁、床、屋根といった、建物の構造的な強度を支える部分が前者にあたります。

そして、屋根の仕上げや外壁、開口部に設けられるサッシなど、雨水の浸入を防ぐための部分が後者に該当します。

これらの部分に万が一、瑕疵（欠陥）が発見された場合、引き渡しから30年間はダイワハウスの責任で修補されることになります。

ただし、この30年保証が有効であり続けるためには、オーナー側が果たすべき義務も存在することを忘れてはなりません。

それは、ダイワハウスが定めた点検プログラムを定期的に受けることです。

特に、15年目と25年目のタイミングで実施される「無償点検」と、それに基づく「有償メンテナンス工事」の実施が、保証を継続するための条件となっています。

この点は非常に重要であり、点検を受けなかったり、推奨されたメンテナンスを怠ったりすると、30年の保証が短縮されてしまう可能性があるため、注意が必要です。

つまり、初期保証30年とは、単に30年間何もしなくても保証されるというわけではなく、オーナーとダイワハウスが協力して住宅の品質を維持していくためのプログラムであると理解するのが正しいでしょう。

この長期的なパートナーシップこそが、ダイワハウスの保証の真価であり、長く安心して住み続けるための基盤となるのです。

保証の詳細については、契約時の書類や「住まいの手引き」などに詳しく記載されているため、必ず目を通しておくことをお勧めします。

構造耐力と雨水侵入防止の部分

ダイワハウスの保証の中核をなす長期保証は、特に「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」に重点を置いています。

これらの箇所は、住宅の安全性と快適性を維持する上で最も基本的な要素であり、法律でも10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている部分です。

ダイワハウスは、この法的な義務を大幅に上回る保証を提供することで、顧客に高い安心感を与えています。

まず、「構造耐力上主要な部分」について具体的に見ていきましょう。

これには、住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材（筋かいなど）、床版、屋根版、または横架材（梁など）が含まれます。

簡単に言えば、地震や台風などの外的な力に対して建物を支え、居住者の安全を守るための骨格となる部分です。

これらの部分に設計・施工上の欠陥があった場合、建物の安全性に直接的な影響を及ぼすため、長期の保証は不可欠です。

ダイワハウスでは、独自の技術開発によって高い耐震性や耐久性を実現しており、その品質を保証する形で長期保証が設定されています。

次に、「雨水の浸入を防止する部分」です。

これには、住宅の屋根、外壁、そして窓やドアなどの開口部が含まれます。

雨漏りは、建物の快適性を損なうだけでなく、柱や梁といった構造部分の腐食を引き起こし、住宅の寿命を縮める原因にもなります。

特に日本の気候は多湿であり、雨漏りを放置するとシロアリ被害のリスクも高まります。

そのため、雨水の浸入を確実に防ぐことは、構造体を守る上でも極めて重要です。

ダイワハウスは、防水性能の高い部材の使用や、厳しい基準に基づいた施工管理によって、雨水の浸入を防いでいます。

この保証を有効に保つためには、前述の通り定期的な点検と、必要に応じたメンテナンスが前提となります。

例えば、外壁のシーリング（目地）や屋根材は、経年によって劣化が避けられません。

そのため、定期点検で劣化が確認された場合には、適切なタイミングで補修や交換といった有償メンテナンスを行うことが、保証を継続するための条件となるのです。

これは、住宅という長期にわたって使用する資産の価値を、オーナーとメーカーが共同で守っていくという考え方に基づいています。

住宅設備の保証内容と注意点

住宅の快適な暮らしを支える上で欠かせないのが、キッチン、バス、トイレ、給湯器といった住宅設備です。

ダイワハウスの保証は、建物の構造体だけでなく、これらの住宅設備にも適用されますが、その保証期間や内容は構造体とは異なるため、正確に理解しておく必要があります。

一般的に、住宅設備の保証期間は、建物の構造体の保証期間よりも短く設定されています。

これは、設備機器が構造体と比べて耐用年数が短く、使用頻度や使い方によって劣化の進み具合が大きく異なるためです。

ダイワハウスの場合、多くの住宅設備の保証期間は引き渡しから2年間となっています。

この期間内に、取扱説明書に従った正常な使用状態で故障や不具合が発生した場合は、無償で修理や交換を受けることができます。

ただし、いくつかの注意点があります。

まず、すべての設備が2年保証とは限りません。

例えば、一部のメーカーの特定製品については、メーカー独自の長期保証が付帯している場合があります。

契約時や引き渡し時に、どの設備がどのくらいの保証期間なのかを一覧で確認しておくことが重要です。

また、保証の対象外となるケースも理解しておく必要があります。

代表的なものとしては、経年変化による自然な損耗や変質（例：パッキンの劣化、塗装の色あせ）、消耗品の交換、そして使用者の過失や不適切な使用、天災による故障などが挙げられます。

例えば、フィルターの清掃を怠ったことによるエアコンの不具合や、誤った使い方による食洗機の故障などは、保証の対象外となる可能性が高いです。

さらに、ダイワハウスでは、この基本的な設備保証を延長するための有償オプションを用意している場合があります。

「延長保証サービス」などに加入することで、2年間のメーカー保証終了後も、一定期間（例えば10年間）は故障時の修理費用が保証されるといった内容です。

毎日使用する設備は、突然故障すると生活に大きな支障をきたし、修理費用も高額になることがあるため、こうした延長保証への加入は安心材料の一つとして検討する価値があるでしょう。

住宅設備の保証は、快適な生活を維持するためのセーフティネットです。

保証期間と内容、そして保証対象外のケースを正しく把握し、必要であれば延長保証も活用しながら、大切な住まいと設備を管理していくことが求められます。

シロアリ保証の適用条件

木造住宅にとって最大の敵の一つであるシロアリから建物を守ることは、住宅の寿命を延ばす上で極めて重要です。

ダイワハウスでは、建物の引き渡し時に防蟻処理を施し、それに対する保証を付帯しています。

このシロアリ保証の内容と、保証を継続するための適用条件を正しく理解しておくことは、安心して住み続けるために不可欠です。

ダイワハウスのシロアリ保証は、一般的に引き渡しから10年間とされています。

この期間内に、保証対象となる建物部分からシロアリの被害が発生した場合、駆除処理や被害部分の修復にかかる費用が保証されます。

保証の対象となるのは、地盤面から1メートル以内の高さにある木部など、シロアリ被害に遭いやすいとされる箇所が中心です。

ただし、この保証は自動的に継続されるものではなく、特定の条件を満たす必要があります。

最も重要な条件は、保証期間が満了する前（通常は10年目）に、ダイワハウスが指定する方法で再度の防蟻処理（有償）を行うことです。

防蟻薬剤の効果は永久に続くものではなく、一般的に5年から10年でその効果が薄れてくると言われています。

そのため、薬剤の効果が切れる前に再処理を施すことで、防蟻性能を維持し、保証をさらに10年間延長することができるのです。

この有償メンテナンスを怠り、再処理を行わなかった場合、シロアリ保証はその時点で失効してしまいます。

もし保証が切れた後にシロアリ被害が発覚した場合、その駆除費用や修復費用はすべて自己負担となってしまうため、注意が必要です。

また、保証期間中であっても、保証が適用されないケースもあります。

例えば、建物の増改築を行った際に、適切な防蟻処理を施さなかった部分から被害が発生した場合や、建物の周辺にシロアリを誘引するような木材などを放置していた場合などです。

オーナー自身の管理責任が問われる部分もあるため、定期的な建物の点検や、家の周りを清潔に保つといった日常的な配慮も大切になります。

ダイワハウスの無償点検の際には、シロアリ被害の兆候がないかどうかも専門家の目でチェックしてもらえます。

床下などの見えない部分の状態を確認してもらえる貴重な機会なので、必ず点検を受け、専門家からのアドバイスに耳を傾けることが、シロアリ被害を未然に防ぎ、保証を有効に活用するための鍵となります。

保証維持に不可欠な無償点検

ダイワハウスが提供する長期保証は、オーナーにとって非常に心強い制度ですが、その恩恵を最大限に受けるためには、オーナー側も積極的に関与する必要があります。

その中心となるのが、定期的に実施される「無償点検」です。

この無償点検は、単に建物の状態を確認するだけでなく、長期保証を維持・継続するための重要なプロセスと位置づけられています。

ダイワハウスのアフターサービスでは、引き渡し後、3ヵ月、1年、2年、5年、10年、15年、20年、25年といったタイミングで無償点検が計画されています。

これらの点検では、専門のスタッフが訪問し、建物の外部から内部、床下まで、多岐にわたる項目をチェックします。

初期の点検では、住み始めてから気づいた不具合や建具の調整などが中心となりますが、年数が経つにつれて、経年劣化が出やすい部分のチェックが重点的に行われます。

特に、長期保証の継続においてターニングポイントとなるのが、15年目と25年目の点検です。

前述の通り、ダイワハウスの初期保証30年を維持するためには、これらの点検を受けた上で、診断結果に基づいて必要と判断された「有償メンテナンス工事」を実施することが条件となっています。

例えば、15年目の点検で外壁のシーリングにひび割れが見つかったり、屋根の防水性能の低下が指摘されたりした場合、それらを修復する有償メンテナンスを行うことで、保証が継続される仕組みです。

もし、この点検を受けなかったり、メンテナンスの提案を断ったりすると、その時点で保証が打ち切られてしまう可能性があります。

これは、いわば住宅の健康診断のようなものです。

定期的に専門家によるチェックを受けることで、問題が小さいうちに発見し、適切な処置を施すことができます。

結果として、建物の寿命を延ばし、長期的な視点で見れば修繕コストを抑えることにも繋がるのです。

無償点検の案内が届いたら、必ずスケジュールを調整して受けるようにしましょう。

また、点検の際には、日頃気になっていることや不安な点を積極的に質問することも大切です。

専門家とコミュニケーションを取ることで、自身の住まいへの理解が深まり、より適切な維持管理が可能になります。

ダイワハウスの保証は、オーナーとダイワハウスが二人三脚で住まいの価値を守っていくためのプログラムであり、無償点検はそのための最も重要な接点であると言えるでしょう。

 

 

 

ダイワハウスの保証を延長する方法

保証延長に必要な有償メンテナンス

ダイワハウスの保証制度の大きな特徴は、初期保証期間が満了した後も、所定の条件を満たすことで保証を延長できる点にあります。

これにより、最長で60年という非常に長期にわたる安心を得ることが可能です。

その保証延長を実現するために不可欠なのが「有償メンテナンス工事」です。

有償メンテナンスとは、定期点検の結果に基づき、建物の耐久性や防水性を維持するために必要と判断された箇所の補修や交換を行う工事のことを指します。

これは、経年によって性能が低下することが避けられない部材に対して、適切なタイミングで手を加えることで、住宅の品質を新築時に近い状態に保つことを目的としています。

具体的に、保証延長のプロセスは以下のようになります。

まず、初期保証30年を維持するためには、前述の通り15年目と25年目の無償点検と、それに基づく有償メンテナンスが必要です。

そして、初期保証の30年が経過するタイミングで、再度詳細な点検が行われます。

この点検の結果、ダイワハウスが指定する有償メンテナンス（例えば、外壁の再塗装や屋根の防水工事など）を実施することで、保証をさらに10年間延長することができます。

以降も、10年ごとに同様の点検と有償メンテナンスを行うことで、保証を更新し続けることができ、最長60年まで延長が可能となる仕組みです。

ここで重要となるのが、有償メンテナンスの費用です。

保証を延長するためには、数十万円から数百万円単位の費用がかかることも少なくありません。

特に、外壁塗装や屋根の防水工事は、足場の設置も必要となるため、比較的高額になりがちです。

この費用を負担することに躊躇する方もいるかもしれませんが、長期的な視点で考えることが重要です。

これらのメンテナンスは、単に保証を延長するためだけでなく、住宅の資産価値を維持し、将来的に発生しうるより大きな修繕費用を未然に防ぐための「予防投資」としての側面も持っています。

ダイワハウスの指定業者でメンテナンスを行うことで、施工品質が担保され、工事後も継続して保証が受けられるというメリットがあります。

保証延長を検討する際は、将来のメンテナンス計画と資金計画を早い段階から立てておくことが賢明です。

ダイワハウスの保証は、計画的なメンテナンスとセットになった包括的な住宅維持プログラムであると理解し、長期的な視野で付き合っていくことが求められます。

充実したアフターサービスの詳細

ダイワハウスの魅力は、建物の品質や長期保証だけでなく、引き渡し後のオーナーを支える充実したアフターサービス体制にもあります。

家は建てて終わりではなく、そこに住み始めてからが本当のスタートです。

日々の暮らしの中で生じる様々な疑問やトラブルに、迅速かつ的確に対応してくれるサポート体制は、何にも代えがたい安心感に繋がります。

ダイワハウスのアフターサービスの基盤となっているのが、全国に展開されているカスタマーズセンターです。

各エリアに拠点を置くことで、地域に密着したきめ細やかなサポートを可能にしています。

建具の不具合や設備の故障といった日常的なトラブルから、定期点検のスケジュール調整、リフォームの相談まで、住まいに関するあらゆる相談の窓口として機能しています。

特筆すべきは、24時間365日対応のコールセンターの存在です。

水漏れや断水、ガスのトラブル、鍵の紛失といった緊急性の高い問題が発生した場合でも、時間帯を問わず専門のスタッフに相談することができます。

夜間や休日でも迅速な初期対応が期待できるため、万が一の時でも落ち着いて対処することが可能です。

また、前述の定期的な無償点検も、アフターサービスの重要な柱です。

専門のスタッフが定期的に住まいの状態をチェックしてくれることで、自分では気づきにくい劣化や不具合を早期に発見できます。

点検時には、メンテナンスに関するアドバイスを受けたり、日頃の住まい方に関する疑問を解消したりする良い機会にもなります。

さらに、ダイワハウスではオーナー専用のウェブサイトを用意しており、住まいに関する様々な情報を提供しています。

建物の図面や保証書、点検の履歴といった重要書類を電子データで一元管理できるほか、季節ごとのお手入れ方法やDIYのヒントなど、暮らしに役立つコンテンツも充実しています。

リフォームを検討する際には、過去の建築データやメンテナンス履歴を元に、最適なプランの提案を受けることもできます。

これらの多岐にわたるサポート体制が連携することで、ダイワハウスはオーナーの長期的な暮らしをバックアップしています。

保証制度というハード面だけでなく、こうした手厚いアフターサービスというソフト面が組み合わさることで、ダイワハウスの提供する「安心」はより確かなものになっているのです。

外壁塗装と保証延長の関係性

住宅のメンテナンス項目の中でも、特に重要かつ高額になりがちなのが外壁塗装です。

外壁塗装は、単に建物の美観を保つだけでなく、外壁材そのものを雨水や紫外線から保護し、建物の耐久性を維持するという重要な役割を担っています。

ダイワハウスの保証延長を考える上で、この外壁塗装は避けて通れないテーマであり、その関係性を正しく理解しておく必要があります。

ダイワハウスの長期保証、特に「雨水の浸入を防止する部分」の保証を継続・延長するためには、適切なタイミングでの外壁メンテナンスが必須条件となります。

外壁材の種類にもよりますが、一般的に15年から20年程度で、塗装の劣化やシーリング材のひび割れなどが顕著になってきます。

これらを放置すると、ひび割れ部分から雨水が浸入し、壁の内部や構造体を傷める原因となりかねません。

そのため、ダイワハウスの定期点検（特に15年目以降）では、外壁の状態が厳しくチェックされます。

そして、点検の結果、塗装の塗り替えやシーリングの打ち替えといったメンテナンスが必要であると診断された場合、ダイワハウスの指定する方法でその工事（有償）を実施することが、保証を延長するための条件となるのです。

ここで多くのオーナーが直面するのが、メンテナンスをダイワハウス（またはその指定業者）に依頼するか、あるいは外部の塗装業者に依頼するかという選択です。

一般的に、外部の業者に直接依頼した方が、費用を安く抑えられる傾向があります。

しかし、ここで注意しなければならない点があります。

もし、ダイワハウスの指定以外の業者で外壁塗装を行った場合、原則としてその時点でダイワハウスの外壁に関する保証は失効してしまいます。

なぜなら、ダイワハウスとしては、自社の基準を満たさない施工が行われることによって、建物の品質が損なわれるリスクを保証できないからです。

確かに、ダイワハウスに依頼するメンテナンス費用は割高に感じられるかもしれません。

しかし、その費用には、純正の部材を使用することによる品質の担保、建物の構造を熟知した上での適切な施工、そして何よりも工事後も継続されるメーカー保証という「安心」が含まれていると考えることができます。

どちらの選択が最適かは一概には言えませんが、保証の継続を最優先に考えるのであれば、ダイワハウスに依頼するのが最も確実な方法です。

もし外部業者への依頼を検討する場合は、保証が失効するリスクを十分に理解した上で、慎重に判断する必要があります。

中古物件での保証継承手続き

ダイワハウスの住宅は、その品質の高さから中古住宅市場でも人気があります。

中古でダイワハウスの物件を購入する際に、多くの人が気になるのが「新築時の長期保証を引き継ぐことができるのか」という点でしょう。

結論から言うと、一定の条件を満たせば、保証を継承することは可能です。

この保証継承は、中古物件の価値を大きく左右する重要な要素となります。

保証を継承するための最も基本的な条件は、前のオーナー（売主）が、それまでの保証を維持するための条件（定期点検の受診や必要な有償メンテナンスの実施など）をきちんと満たしていることです。

もし、前のオーナーが点検を怠っていたり、指定外の業者でリフォームを行っていたりして、すでに保証が失効している場合、新たな買主が保証を復活させることはできません。

そのため、中古物件の購入を検討する際には、不動産会社を通じて、その物件の保証が現在有効であるか、また、過去の点検やメンテナンスの履歴（メンテナンスレコード）がきちんと保管されているかを確認することが不可欠です。

保証が有効であることを確認できたら、次に保証継承のための手続きを行います。

この手続きは、物件の所有権が移転した後、速やかに行う必要があります。

一般的には、新しいオーナー（買主）がダイワハウスのカスタマーズセンターに連絡を取り、保証継承の意思を伝えます。

その後、ダイワハウスの担当者による物件の現状確認や、保証内容の説明が行われ、所定の書類手続きを経て名義変更が完了します。

この手続きには、手数料が発生する場合があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

無事に保証継承が完了すれば、新しいオーナーは、残りの保証期間、ダイワハウスの保証とアフターサービスを受ける権利を得ることができます。

例えば、新築から12年経過した物件を購入し、保証継承を行えば、初期保証30年のうち残り18年間の保証が適用されることになります。

もちろん、その後の保証延長の権利も引き継ぐことが可能です。

中古のダイワハウス物件を選ぶ際には、建物の状態や立地、価格だけでなく、この「保証継承の可否」を重要な判断基準の一つとすることをお勧めします。

メーカーの保証が続くという安心感は、購入後の暮らしにおいて大きな価値を持つからです。

信頼できる不動産会社と連携し、保証に関する情報を正確に把握した上で、購入の判断を下すことが賢明です。

ダイワハウスの保証を賢く活用する秘訣

ダイワハウスの保証は、単なるお守りではなく、計画的に活用することで住まいの価値を維持し、長期的なコストを最適化するための強力なツールとなります。

この保証制度を賢く活用するためには、いくつかのポイントを意識しておくことが大切です。

まず第一に、オーナー自身が保証内容と条件を正確に理解することです。

契約時にもらう保証書や「住まいの手引き」は大切に保管し、どの部分がいつまで保証されるのか、保証を維持・延長するためには何が必要なのかを把握しておきましょう。

特に、保証の対象外となるケース（経年劣化、天災、オーナーの過失など）を理解しておくことで、無用なトラブルを避けることができます。

第二に、定期点検を最大限に活用することです。

無償点検は、保証を維持するための義務であると同時に、住まいの健康状態を専門家に診てもらう絶好の機会です。

点検日にはできるだけ立ち会い、日頃から気になっていることをリストアップしておいて、担当者に直接質問・相談しましょう。

「このくらいの傷は大丈夫か」「この音は問題ないか」といった些細なことでも、専門家の意見を聞くことで安心できますし、早期発見・早期対処に繋がることもあります。

第三に、長期的な視点でメンテナンス計画を立てることです。

保証延長に必要な有償メンテナンスは、ある程度まとまった費用が必要になります。

15年後、25年後、30年後といった節目に、どのくらいの費用がかかりそうかを事前に把握し、計画的に資金を準備しておくことが重要です。

急な出費に慌てないためにも、住宅購入の早い段階から修繕積立を始めておくことをお勧めします。

ダイワハウスに相談すれば、将来のメンテナンス費用の概算を教えてもらうことも可能です。

第四に、アフターサービスの窓口を積極的に利用することです。

何か不具合があった時に、「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断で放置してしまうのは禁物です。

小さな問題が、後々大きなトラブルに発展することもあります。

少しでも気になることがあれば、まずはカスタマーズセンターに連絡し、プロの判断を仰ぐ習慣をつけましょう。

保証期間内であれば無償で対応してもらえるケースも多く、迅速な対応が被害の拡大を防ぎます。

ダイワハウスの保証とは、オーナーとダイワハウスが協力して家の価値を守っていくためのパートナーシップです。

制度を正しく理解し、提供されるサービスを能動的に活用していく姿勢こそが、大切な住まいで長く快適に、そして安心して暮らし続けるための最大の秘訣と言えるでしょう。