一条工務店の全館空調のメリット・デメリットは?費用や評判を徹底解説

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一条工務店の家を検討する際、多くの人が魅力を感じるものの一つに、高性能な全館空調システムがあります。

家中どこにいても快適な温度と湿度で過ごせる暮らしは、まさに理想的と言えるでしょう。

しかしその一方で、一条工務店の全館空調を導入するにあたり、その特徴や注意点を深く理解しておくことが重要になります。

特に、さらぽかやうるケアといった独自のシステムは、従来のエアコンとは異なる仕組みを持っているためです。

導入してから後悔しないためにも、システムのメリットだけでなく、デメリットについてもしっかりと把握しておく必要があります。

例えば、導入にかかる初期費用としての価格や、毎月のランニングコストである電気代は、家計に直接影響する大きな関心事ではないでしょうか。

また、システムの性能を維持するために不可欠なメンテナンスの手間や、湿度管理を怠った場合に懸念されるカビの問題も、事前に知っておきたいポイントです。

この記事では、一条工務店の全館空調システムの中心である「さらぽか」「うるケア」、そして換気システムの「ロスガード」について、その仕組みから具体的な費用、そして導入後に後悔しないための注意点まで、網羅的に詳しく解説していきます。

本記事のポイント
  • 一条工務店の全館空調の基本的な仕組み
  • 「さらぽか」と「うるケア」の具体的な機能
  • 熱交換換気システム「ロスガード」の役割
  • 気になる月々の電気代の目安
  • 導入にかかる初期費用(価格)
  • 後悔しないために知るべきデメリット
  • 正しいメンテナンス方法とカビ対策

 

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目次

一条工務店の全館空調における2大システムを解説

ポイント
  • さらぽかは夏冬通して快適な室温を維持
  • うるケアは湿度調整と換気を両立する
  • ロスガードは高性能な換気システム
  • 気になる電気代はどのくらい?
  • 初期費用としての価格を把握する

さらぽかは夏冬通して快適な室温を維持

一条工務店の全館空調システムの中核をなすのが、「全館さらぽか空調」、通称「さらぽか」です。

これは、単なる冷暖房システムではなく、一年を通して家全体の温度と湿度を最適にコントロールすることを目指した画期的な仕組みと言えるでしょう。

従来のエアコンが設置された部屋だけを冷やしたり暖めたりするのとは根本的に異なり、家中のどこにいても快適な空間を実現します。

具体的には、冬は全館床暖房として、夏は全館除湿および冷房として機能します。

冬の快適性:全館床暖房

冬の「さらぽか」は、家全体に温水を循環させる床暖房システムとして稼働します。

足元からじんわりと伝わる暖かさは、エアコンの温風のように顔がほてったり、空気が乾燥したりすることが少ないのが特徴です。

床からの輻射熱によって部屋全体が均一に暖まるため、リビングはもちろん、廊下やトイレ、洗面所に至るまで温度差がほとんどありません。

これにより、冬場の大きな健康リスクであるヒートショックの予防にもつながります。

朝、布団から出るのが億劫になることも、寒い廊下を歩く苦痛もなくなるため、冬の生活の質が大きく向上すると考えられます。

夏の快適性:全館除湿と冷房

一方、夏の「さらぽか」は、除湿をメインとした運転でその真価を発揮します。

日本の夏は高温多湿であり、不快指数の大きな要因は温度よりも湿度にあると言われています。

「さらぽか」は、床下に設置されたパイプに冷水を流し、床からの冷輻射と、デシカント式除湿機で家全体の湿度を強力にコントロールします。

これにより、室温はそれほど低くなくても、湿度が下がることで体感温度が大きく下がり、カラッとした爽やかな室内環境を保つことができるのです。

エアコンの冷風が直接当たる不快感や、冷えすぎによる体調不良のリスクも軽減されるでしょう。

まさに、高原の避暑地のような爽やかな涼しさを家中で感じられるのが、夏の「さらぽか」の最大の魅力です。

このように、「さらぽか」は冬の暖かさと夏の涼しさの両方を、一つのシステムで提供することで、一年中ストレスのない快適な住環境を創出します。

うるケアは湿度調整と換気を両立する

「さらぽか」が温度と夏の湿度コントロールに主眼を置いているのに対し、「うるケア」は、特に冬場の乾燥対策として絶大な効果を発揮する一条工務店独自の全館加湿&換気システムです。

高気密・高断熱住宅は、冬場に暖房を効かせると空気が乾燥しやすいという課題を抱えることがあります。

空気が乾燥すると、肌や喉の不快感、静電気の発生、さらにはウイルスが活発化しやすくなるなど、様々なデメリットが生じます。

「うるケア」は、こうした課題を解決するために開発されました。

「うるケア」の仕組み

「うるケア」の心臓部となるのが、熱交換換気システム「ロスガード90」に組み込まれた加湿ユニットです。

水道と直結したこのユニットが、ナノサイズの微細なミストを生成し、換気システムを通じて家全体に供給します。

ポイントは、加湿器を各部屋に置く必要がなく、給水の手間も一切不要である点です。

リモコンで希望の湿度を設定しておくだけで、システムが自動で家全体の湿度を均一にコントロールしてくれます。

これにより、リビングは潤っているのに寝室は乾燥しているといった、部屋ごとの湿度ムラがなくなります。

「うるケア」がもたらすメリット

「うるケア」を導入することによるメリットは多岐にわたります。

  • 健康・美容効果:適度な湿度は、喉や鼻の粘膜を保護し、ウイルスの侵入を防ぐ助けになります。

    また、肌の乾燥を防ぎ、いわゆる「ドライアイ」の軽減にもつながるため、美容と健康の両面でプラスの効果が期待できるでしょう。

  • 快適性の向上:冬場の悩みの一つである静電気の発生を大幅に抑制できます。

    ドアノブでバチッとなる不快な経験や、衣類のまとわりつきから解放されます。

  • メンテナンスの容易さ:一般的な加湿器のように、毎日の給水や定期的なタンクの清掃といった手間がかかりません。

    水道直結型のため、リモコン操作だけで快適な湿度環境が手に入ります。

このように、「うるケア」は「さらぽか」が作り出す快適な温度環境に、「潤い」というもう一つの快適要素を加える重要なシステムです。

特に、小さなお子様や高齢のご家族がいる家庭、あるいは乾燥に敏感な方にとっては、非常に価値の高い設備と言えるのではないでしょうか。

ロスガードは高性能な換気システム

一条工務店の全館空調システムを語る上で、絶対に外すことができないのが、熱交換換気システム「ロスガード90」です。

これは単なる換気扇ではなく、家の快適性と省エネ性能を根底から支える、まさに縁の下の力持ち的な存在と言えます。

現代の住宅、特に一条工務店のような高気密住宅においては、計画的な換気が法律で義務付けられており、室内の空気を常に新鮮に保つことが求められます。

しかし、通常の換気扇では、せっかく暖房や冷房で快適にした室内の空気を、外気とそのまま入れ替えてしまうため、大きなエネルギーロスが発生してしまいます。

熱交換率90%の実力

「ロスガード90」の最大の特徴は、その名前にもある通り、業界最高クラスの「熱交換率90%」を実現している点です。

これは、汚れた室内の空気を排出する際に、その空気が持つ「熱」の90%を回収し、新しく取り込む外気に移してから室内に供給するという仕組みです。

例えば、冬場に室温が20℃、外気温が0℃だったとします。

通常の換気扇であれば0℃の冷たい空気がそのまま入ってきますが、「ロスガード90」を通すことで、排出される空気の熱を利用して新しい空気を約18℃まで暖めてから室内に取り込むことができます。

夏場はその逆で、冷房で涼しくなった室内の空気の冷たさを利用して、暑い外気を冷やしてから取り込みます。

この熱交換機能により、冷暖房の負荷を大幅に軽減し、快適な室温を保ちながら換気ができるため、結果として高い省エネ性能に貢献するのです。

高性能フィルターで空気をきれいに

さらに、「ロスガード90」は空気の清浄機能も非常に高性能です。

外気を取り込む際には、高性能フィルターが標準で装備されており、花粉を99%以上、PM2.5のような微粒子も捕集する能力があります。

これにより、窓を開けて換気することなく、常にきれいで新鮮な空気を室内に供給し続けることができます。

花粉症に悩む方や、小さなお子様がいるご家庭にとっては、この上なく安心できる機能と言えるでしょう。

「ロスガード90」は、「さらぽか」や「うるケア」といった空調システムがその性能を最大限に発揮するための土台となる、不可欠なシステムなのです。

気になる電気代はどのくらい?

一条工務店の全館空調を検討する上で、多くの方が最も気にするポイントの一つが「電気代」でしょう。

「家全体を24時間空調し続けるなんて、電気代がとてつもなく高くなるのではないか」と心配になるのは当然のことです。

しかし、結論から言うと、一条工務店の全館空調の電気代は、その快適性を考慮すると、驚くほど高額にはならないケースが多いようです。

電気代が抑えられる理由

なぜ、24時間全館空調の電気代が抑えられるのでしょうか。

それにはいくつかの理由があります。

  1. 超高気密・高断熱性能:一条工務店の家は「家は、性能。」というキャッチコピーの通り、業界トップクラスの気密性と断熱性を誇ります。

    魔法瓶のように外気の影響を受けにくいため、一度快適な温度になると、それを維持するためのエネルギーが少なくて済みます。

  2. 熱交換換気システム「ロスガード90」:前述の通り、換気による熱ロスを90%もカットできるため、冷暖房のエネルギー消費を大幅に削減できます。
  3. 効率的な運転:エアコンのようにオン・オフを繰り返すのではなく、24時間連続で緩やかに運転する方が、電力消費のピークを抑えられ、結果的に効率が良くなります。

    特に起動時には大きな電力が必要となるため、連続運転は理にかなっているのです。

具体的な電気代の目安

では、実際の電気代はどのくらいなのでしょうか。

これは建物の大きさ、地域、家族構成、ライフスタイル、そして太陽光発電の搭載状況によって大きく変動するため、一概に「いくら」と言うのは難しいのが実情です。

しかし、実際に住んでいる方のブログやSNSなどを見ると、一般的なオール電化住宅で、夏場や冬場のピーク時でも月々の電気代が2万円~3万円程度、太陽光発電を搭載している家庭では、売電収入を差し引くと1万円台、あるいはそれ以下になるという声も少なくありません。

以下に、あくまで一般的なモデルケースとして、太陽光発電を搭載した35坪程度の住宅における電気代のイメージをまとめます。

季節 月間電気代の目安 備考
春・秋 約8,000円~15,000円 冷暖房の負荷が少ない時期
夏(ピーク時) 約15,000円~25,000円 除湿・冷房がフル稼働
冬(ピーク時) 約20,000円~30,000円 床暖房がメインで稼働

重要なのは、この電気代が「家全体の光熱費」であるということです。

各部屋にエアコンを設置し、冬は石油ファンヒーターやガスファンヒーターを併用する場合と比較して、トータルの光熱費が安くなる可能性も十分に考えられます。

一条工務店では、建築前に詳細な光熱費シミュレーションを行ってくれるため、自分の計画している家でどのくらいの電気代になるのか、具体的な数字を確認することが最も確実です。

初期費用としての価格を把握する

一条工務店の全館空調システム「さらぽか」や「うるケア」は、標準仕様ではなくオプション設備として提供されています。

そのため、導入には当然ながら初期費用、つまりオプション価格が発生します。

この価格は、建物の大きさ(坪数)や仕様によって変動するため、一律ではありませんが、導入を検討する上で大まかな目安を把握しておくことは非常に重要です。

「さらぽか空調」の価格目安

「全館さらぽか空調」の価格は、建物の坪数に応じて設定されているのが一般的です。

おおよその目安として、坪単価で2.5万円から3万円程度と言われています。

例えば、35坪の家であれば、約87.5万円から105万円程度のオプション費用がかかる計算になります。

これは決して安い金額ではありません。

しかし、これには全館床暖房システムと、夏場の除湿・冷房システムの両方が含まれています。

もし、各部屋に高性能なエアコンを設置し、さらにリビングには別途床暖房を入れるとなると、その合計金額は「さらぽか」の価格に近くなる、あるいは上回る可能性も考えられます。

初期費用を比較する際は、単純な金額だけでなく、得られる快適性や家全体の温度の均一性といった価値も考慮して判断する必要があるでしょう。

「うるケア」の価格目安

全館加湿システムである「うるケア」もオプション扱いとなります。

こちらの価格は、一般的に10万円から15万円程度が目安とされています。

「うるケア」は、「ロスガード90」に加湿ユニットを追加する形になります。

各部屋に高性能な加湿器を複数台購入し、それを毎年買い替える可能性や、給水の手間などを考えると、長期的な視点ではコストパフォーマンスが高いと考えることもできます。

価格に関する注意点

これらの価格は、あくまで一般的な目安であり、建築時期やキャンペーン、あるいは個別の仕様によって変動する可能性があります。

また、全館空調システムを導入するということは、家全体の熱損失などを精密に計算した上で設計されるため、後から追加することは基本的にできません。

したがって、家づくりの初期段階で、これらのオプションを採用するかどうかを慎重に判断する必要があります。

一条工務店の営業担当者や設計士とよく相談し、自分のライフスタイルや予算に合った最適な選択をすることが重要です。

モデルハウスでの宿泊体験などを通じて、その快適性と価値を体感した上で、価格に見合うものかどうかを判断するのが最も良い方法と言えるでしょう。

 

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一条工務店の全館空調で後悔しないための注意点

ポイント
  • デメリットを理解した上で導入を検討
  • 導入後に後悔したポイントとは
  • 定期的なメンテナンスの重要性
  • カビ対策と湿度管理のポイント
  • まとめ:一条工務店の全館空調で理想の暮らしへ

デメリットを理解した上で導入を検討

一条工務店の全館空調は、比類なき快適性を提供する一方で、導入を決める前に必ず理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。

メリットばかりに目を向けていると、住み始めてから「こんなはずではなかった」と後悔につながる可能性があります。

後悔しない家づくりのためには、光と影の両面を正しく認識し、それが自分たちのライフスタイルにとって許容できるものかどうかを冷静に判断することが不可欠です。

ここでは、一条工務店の全館空調システムが持つ代表的なデメリットをいくつか挙げていきます。

1. 高額な初期費用

最も大きなデメリットは、前述の通り、オプションとして高額な初期費用がかかる点です。

「さらぽか空調」と「うるケア」を両方採用する場合、建物の大きさによっては100万円を超える追加費用が発生します。

この費用を住宅ローンに組み込むのか、自己資金で賄うのか、家全体の予算計画に大きな影響を与えることは間違いありません。

他の設備や仕様にお金をかけたい場合、全館空調を諦めるという判断も必要になるかもしれません。

2. 故障時のリスク

全館空調は、家全体の空調を一つのシステムで管理しているため、万が一、その心臓部である室外機や制御システムが故障した場合、家全体の冷暖房が停止してしまうリスクがあります。

夏場の猛暑日や冬場の厳冬期に故障が発生すると、復旧までの間、非常に厳しい状況に置かれる可能性があります。

各部屋にエアコンを設置している場合は、一つの部屋が故障しても他の部屋で過ごすことができますが、全館空調ではそれができません。

修理費用も高額になる傾向があり、保証期間が過ぎた後の出費も考慮しておく必要があるでしょう。

3. メンテナンスの手間

快適な空気を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

特に「ロスガード90」のフィルターは、ホコリや虫などで汚れるため、定期的な清掃や交換が必要です。

これを怠ると、換気能力の低下や異音の原因になるだけでなく、システム全体の効率が悪化し、電気代の上昇にもつながります。

掃除自体はそれほど難しい作業ではありませんが、定期的に行う手間を面倒だと感じる人もいるでしょう。

4. 細かい温度・湿度調整の難しさ

全館空調は家全体を均一な環境に保つことを得意としていますが、逆に言えば、部屋ごとに温度や湿度を大幅に変えることは苦手です。

「お父さんは涼しい方がいいけど、お母さんは少し肌寒い」といった、家族間での体感温度の違いに対応するのが難しい場合があります。

また、「寝室だけ少し湿度を上げたい」といった微調整も、システム全体で管理しているため限界があります。

これらのデメリットを十分に理解し、それでも全館空調がもたらす総合的な快適性に価値を見出せるかどうかが、導入を判断する上での重要な分かれ道となります。

導入後に後悔したポイントとは

一条工務店の全館空調は、多くのオーナーから高い評価を得ていますが、一方で、実際に導入してみて初めて気づく「後悔ポイント」や「想定外の事態」も存在します。

ここでは、先輩オーナーたちの声からよく聞かれる後悔ポイントをいくつか紹介します。

これらを事前に知っておくことで、対策を考えたり、心の準備をしたりすることができるでしょう。

1. 「思ったよりも空気が乾燥する」

これは特に冬場に聞かれることが多い声です。

全館床暖房は非常に快適ですが、連続運転することで室内の湿度が奪われやすくなります。

全館加湿システム「うるケア」を導入していない場合や、していても加湿能力が追いつかない場合に、「喉がイガイガする」「肌がカサカサする」といった乾燥による不快感を感じることがあるようです。

対策としては、「うるケア」の導入を積極的に検討することや、洗濯物の室内干しを組み合わせる、あるいは補助的に加湿器を使用するなどの工夫が考えられます。

2. 「デシカント除湿機の運転音が気になる」

夏の快適性を支える「さらぽか」のデシカント式除湿機は、その仕組み上、運転時にある程度の音が発生します。

この除湿機は通常、床下や収納スペースなどに設置されますが、設置場所によってはその運転音が寝室やリビングに響いてしまい、気になってしまうというケースがあります。

特に、静かな環境で過ごしたい方や、音に敏感な方は、設計段階で除湿機の設置場所を寝室から離すなどの配慮を依頼することが重要です。

3. 「フィルター掃除が意外と面倒」

デメリットの項でも触れましたが、これは多くの人が実感するポイントのようです。

「ロスガード90」には複数のフィルターがあり、特に外気を取り込む部分のフィルターは虫の死骸などで汚れやすくなっています。

掃除の頻度はマニュアルで推奨されていますが、ついつい忘れてしまったり、面倒で後回しにしてしまったりすることも。

しかし、このメンテナンスを怠るとシステムの性能が著しく低下するため、家づくりの段階から「自分はこれを定期的に実行できるか」を自問自答しておく必要があります。

4. 「電気代がシミュレーションより高かった」

入居前に提示される光熱費シミュレーションは、あくまで一定の条件下での予測値です。

家族の人数が多かったり、在宅時間が長かったり、あるいは設定温度を極端に高く・低くしたりすると、シミュレーションよりも電気代が高くなることがあります。

「思ったより安くならなかった」という後悔をしないためには、シミュレーションはあくまで参考と捉え、自分たちのライフスタイルに合わせた余裕のある資金計画を立てておくことが大切です。

これらの後悔ポイントは、いずれも一条工務店の性能が低いというわけではなく、システムの特性を十分に理解していなかったり、事前の対策が不足していたりすることに起因する場合が多いと言えます。

定期的なメンテナンスの重要性

一条工務店の全館空調システムは、精密な機械の集合体です。

その素晴らしい性能を長期間にわたって維持し、快適な住環境を保ち続けるためには、定期的なメンテナンスが絶対に欠かせません。

車に車検やオイル交換が必要なのと同じように、全館空調も適切な手入れをすることで、初めてその真価を発揮し続けることができます。

メンテナンスを怠ることは、快適性を損なうだけでなく、システムの寿命を縮め、予期せぬ故障や余計な出費につながる可能性を高めてしまいます。

ユーザー自身が行うべきメンテナンス

最も重要かつ頻度が高いのが、ユーザー自身が行うフィルターの清掃です。

主にメンテナンスが必要なのは、熱交換換気システム「ロスガード90」のフィルターになります。

  1. 給気フィルターの確認(推奨:1ヶ月に1回):ロスガード本体に内蔵されている、外から取り込んだ空気と室内から排出する空気が通るフィルターです。

    ホコリが溜まっていたら、掃除機で吸い取るか、汚れがひどい場合は水洗いします。

  2. 防虫袋の清掃(推奨:2~3ヶ月に1回):屋外の吸気口に取り付けられている、虫の侵入を防ぐための袋状のフィルターです。

    ここは虫の死骸や大きなホコリが溜まりやすいため、定期的に取り外してゴミを捨て、水洗いする必要があります。

    この清掃を怠ると、吸気量が減ってしまい、換気能力が著しく低下します。

  3. フィルターの交換(推奨:約2年に1回):本体内部の高性能フィルターは、清掃だけでは取り除けない微細な汚れが蓄積していくため、定期的な交換が必要です。

    交換用フィルターは一条工務店から購入できます。

これらのメンテナンスは、取扱説明書に詳しい手順が記載されています。

最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえばそれほど難しい作業ではありません。

カレンダーに書き込むなどして、忘れずに行う習慣をつけることが大切です。

業者による定期点検

ユーザー自身が行う清掃に加えて、専門業者による定期的な点検も推奨されています。

特に、冷暖房の心臓部である室外機や、床暖房・床冷房の配管、加湿ユニットなどは、専門家でなければチェックできない部分です。

一条工務店のアフターサポートでは、有料の点検プログラムが用意されている場合があります。

保証期間が終了した後も、こうしたプロの目によるチェックを定期的に受けることで、重大な故障を未然に防ぎ、システムを常にベストな状態に保つことができます。

メンテナンスにかかる手間や費用も、快適な暮らしを維持するための必要経費と捉え、家づくりの計画段階から念頭に置いておくことが、後悔しないための重要なポイントと言えるでしょう。

カビ対策と湿度管理のポイント

「全館空調はカビが生えやすい」という噂を聞いたことがあるかもしれません。

これは一条工務店に限った話ではありませんが、家全体の空気を循環させるシステムである以上、カビ対策は非常に重要なテーマとなります。

特に、日本の気候は高温多湿であり、カビが発生しやすい環境が揃っています。

しかし、システムの特性を正しく理解し、適切な対策を講じることで、カビのリスクは大幅に減らすことができます。

カビが発生する原因

カビが発生するための主な条件は、「湿度」「温度」「栄養源」の3つです。

全館空調システムにおいて、この条件が揃いやすい場所がいくつか考えられます。

  • エアコン内部やダクト:夏場の冷房運転時に発生する結露水が、ホコリ(栄養源)と結びつくことでカビの温床になる可能性があります。
  • 加湿システムの周辺:「うるケア」などで湿度を高く保つことは快適性につながりますが、過度な加湿は結露を引き起こし、壁紙やカーテンにカビを発生させる原因となり得ます。
  • フィルター:メンテナンスを怠ったフィルターに溜まったホコリや汚れが、湿気を含むことでカビが繁殖する可能性があります。

効果的なカビ対策

これらの原因を踏まえ、一条工務店の全館空調でカビを防ぐためには、以下のポイントを徹底することが重要です。

  • 適切な湿度管理:快適だからといって、湿度を上げすぎるのは禁物です。

    一般的に、快適でカビも発生しにくいとされている湿度は40%~60%の範囲です。

    特に「うるケア」を使用する場合は、設定湿度を60%以上にしないように注意しましょう。

    また、夏場は「さらぽか」の除湿運転を積極的に活用し、家全体の湿度を常に低めに保つことが最も効果的なカビ対策となります。

  • 定期的なフィルター清掃:カビの栄養源となるホコリや汚れを溜めないことが基本です。

    前述の通り、ロスガードのフィルターメンテナンスを定期的に、そして確実に行うことが、カビのリスクを直接的に低減させます。

  • システムの連続運転:電気代を気にして、システムのオン・オフを繰り返すのは逆効果です。

    特に夏場に冷房を停止すると、エアコン内部の温度が上昇し、残った結露水によって一気にカビが繁殖する可能性があります。

    24時間連続で緩やかに運転し続けることが、内部を乾燥状態に保ち、カビの発生を抑制します。

  • 収納スペースの換気:クローゼットや押し入れの中は空気が滞留しやすく、湿度が高くなりがちです。

    定期的に扉を開けて空気を入れ替えたり、物を詰め込みすぎないようにしたりする工夫も有効です。

一条工務店の全館空調は、正しく使えばカビの発生を抑制し、常にクリーンな空気環境を保つことができる優れたシステムです。

カビを過度に恐れる必要はありませんが、「湿度管理」と「定期メンテナンス」という2つの基本を徹底することが、カビのない快適な暮らしを守るための鍵となります。

まとめ:一条工務店の全館空調で理想の暮らしへ

これまで、一条工務店の全館空調システムについて、その中心となる「さらぽか」「うるケア」「ロスガード」の仕組みから、電気代や価格といった費用面、そして後悔しないためのデメリットやメンテナンス、カビ対策に至るまで、多角的に解説してきました。

一条工務店の全館空調は、単に家を涼しくしたり暖かくしたりするだけの設備ではありません。

それは、「温度」「湿度」「空気の清浄さ」という3つの要素を家全体でコントロールし、一年365日、24時間、住む人にとって最も快適な環境を創出することを目指した、先進的な住環境システムです。

冬はヒートショックの心配がなく、足元から暖かい床暖房の暮らし。

夏はジメジメした不快感がなく、高原のように爽やかな空気の中で過ごす毎日。

そして、冬の乾燥や夏の湿気、花粉やPM2.5といった空気の汚れから家族を守る安心感。

これら全てを、比較的リーズナブルなランニングコストで実現できる可能性を秘めているのが、このシステムの最大の魅力と言えるでしょう。

もちろん、そのためには高額な初期投資が必要ですし、定期的なメンテナンスといった手間もかかります。

故障時のリスクや、全ての家族が同じ温湿度で満足できるかといった課題も存在します。

しかし、これらのデメリットを差し引いても、家中のどこにいてもストレスフリーで過ごせるという価値は、何物にも代えがたいと感じる人が多いのも事実です。

最終的に一条工務店の全館空調を導入するかどうかの判断は、それぞれの家族の価値観やライフスタイル、そして予算によって決まります。

本記事で紹介したメリットとデメリットの両方を天秤にかけ、モデルハウスでの宿泊体験などを通じてその快適性を肌で感じた上で、自分たちの家族にとって最高の選択をしてください。

この記事が、あなたの後悔しない家づくりの一助となれば幸いです。

この記事のまとめ
  • 一条工務店の全館空調は「さらぽか」と「うるケア」が中心
  • さらぽかは冬の全館床暖房と夏の全館除湿を担う
  • うるケアは水道直結式の全館加湿システムで冬の乾燥を防ぐ
  • 換気は熱交換率90%の「ロスガード」が担い省エネに貢献
  • ロスガードのフィルターは花粉やPM2.5も除去する
  • 電気代は高気密高断熱性能により見た目より抑えられる傾向にある
  • 太陽光発電と組み合わせることで光熱費を大幅に削減可能
  • 初期費用はオプション扱いで坪数に応じて百万円以上かかる場合もある
  • 最大のデメリットは導入コストの高さ
  • システム故障時は家全体の空調が停止するリスクがある
  • 定期的なフィルター掃除などのメンテナンスは快適性の維持に必須
  • メンテナンスを怠ると性能低下やカビ、故障の原因になる
  • 後悔しないためにはメリットとデメリットの両方を正しく理解することが重要
  • モデルハウスや宿泊体験で実際の快適性を確かめるのがおすすめ
  • 総合的に見て家全体の快適性を最優先するなら非常に有力な選択肢

 

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