家を買う前に知るべき必須事項!後悔しないための準備リスト

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家を買う前に、あなたは今、期待と同時に大きな不安を抱えているのではないでしょうか。

多くの人にとって一生に一度の大きな買い物であるマイホーム購入は、何から手をつければ良いのか、流れはどうなっているのか、分からないことだらけかもしれません。

また、後悔しないためにはどのような準備が必要で、どのタイミングで購入を決断すべきか、悩んでいる方も少なくないでしょう。

特に、お金に関する問題は深刻です。

自分の年収で一体いくらの家が買えるのか、貯金はいくら必要なのか、物件価格以外にかかる諸費用や、賢い住宅ローンの選び方など、クリアすべき課題は山積みです。

中には、本当に家を買うべきか、賃貸との比較で悩んでいる方もいるかもしれません。

この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、家を買う前に知っておくべき全ての情報を網羅しました。

家探しを始める前の準備段階から、物件の見学、契約、そして入居後まで、一連の手続きと流れを分かりやすく解説します。

さらに、失敗しないためのポイントや注意点、先輩たちの後悔から学ぶべき知識、そしてマンションや戸建て、新築や中古といった物件の選び方まで、幅広くカバーしています。

まずは、将来を見据えたライフプランのシミュレーションを行い、必要な頭金を含めた資金計画を立てることが重要です。

どこに相談すれば良いのか分からないという方のために、専門家への相談方法も紹介します。

この記事を最後まで読めば、家を買う前にやるべきことが明確になり、自信を持って第一歩を踏み出せるようになるでしょう。

本記事のポイント
  • 家購入の全体的な流れとステップごとのやること
  • 後悔しないための資金計画と年収別の予算目安
  • 自分に合った購入タイミングの見極め方
  • 賃貸と持ち家のメリット・デメリットの徹底比較
  • 見落としがちな諸費用の内訳と住宅ローンの知識
  • 失敗事例から学ぶ物件選びの注意点
  • 物件見学でチェックすべき具体的なポイント

 

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目次

家を買う前に知りたい後悔しないための準備と知識

ポイント
  • まずは購入から入居までの流れを把握する
  • やることリストを作成して計画を具体化しよう
  • ライフプランから考える購入の最適なタイミング
  • 賃貸との比較で持ち家のメリットを再確認
  • 自分の年収で買える家の価格と貯金の目安
  • 専門家への相談で疑問や不安を解消する

家を買うという大きな決断を成功させるためには、事前の準備と正しい知識が不可欠です。

多くの人が夢のマイホームを手に入れる一方で、計画不足から後悔してしまうケースも少なくありません。

この章では、家を買う前にまず押さえておきたい基本的な準備と、後悔を避けるために必要な知識について詳しく解説していきます。

購入の全体像を把握することから始まり、具体的な行動計画、最適なタイミングの考え方、そして資金計画の基礎まで、一歩ずつ着実に進めていきましょう。

これらの知識は、あなたの家づくりを成功に導くための羅針盤となるはずです。

まずは購入から入居までの流れを把握する

家を買う前に、まずは全体の流れを理解しておくことが非常に重要です。

ゴールまでの道のりが分かっていれば、今自分がどの段階にいて、次に何をすべきかが明確になり、安心して計画を進めることができます。

一般的に、家の購入は情報収集から始まり、引き渡し・入居まで半年から1年以上かかることも珍しくありません。

ここでは、その一連の流れをステップごとに詳しく見ていきましょう。

ステップ1:情報収集とイメージの具体化

すべての始まりは情報収集です。

インターネットや住宅情報誌、モデルルームの見学などを通じて、どんなエリアに住みたいか、どんな家(マンションか戸建てか、新築か中古か)が良いか、大まかなイメージを膨らませていきます。

この段階では、家族構成やライフスタイルを考慮し、将来にわたって快適に暮らせる家の条件を家族で話し合うことが大切です。

通勤・通学時間、周辺環境、間取りの希望など、譲れない条件と妥協できる条件を整理しておくと、後の物件探しがスムーズになります。

ステップ2:資金計画と予算の決定

次に、最も重要な資金計画を立てます。

自己資金(頭金)としていくら用意できるかを確認し、年収や現在の家計状況から、住宅ローンでいくら借りられるのか、そして毎月いくらまでなら無理なく返済できるのかをシミュレーションします。

金融機関のウェブサイトなどで簡易的なシミュレーションができますが、この段階でファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの手です。

物件価格以外にも諸費用がかかることを念頭に置き、総予算を決定します。

ステップ3:不動産会社選びと物件探し

予算が決まったら、いよいよ本格的な物件探しです。

信頼できる不動産会社を見つけ、希望条件を伝えて物件を紹介してもらいます。

不動産会社は、地域に密着した情報や未公開物件の情報を持っていることが多いため、良いパートナーを見つけることが成功のカギとなります。

複数の会社を訪ねて、対応の良さや専門知識の豊富さを見極めましょう。

ステップ4:物件見学(内覧)

気になる物件が見つかったら、実際に現地へ足を運び見学します。

間取り図や写真だけでは分からない、日当たりや風通し、部屋の広さの感覚、収納の使い勝手、周辺の騒音などを自分の目で確かめることが重要です。

また、平日と休日、昼と夜で周辺環境の雰囲気が変わることもあるため、可能であれば時間帯を変えて複数回訪れることをお勧めします。

ステップ5:購入の申し込みと住宅ローンの事前審査

購入したい物件が決まったら、不動産会社を通じて売主に「購入申込書(買付証明書)」を提出します。

これは購入の意思を示すもので、価格交渉などもこのタイミングで行います。

同時に、住宅ローンの事前審査(仮審査)を金融機関に申し込みます。

事前審査に通ることで、売主も安心して交渉を進めることができます。

ステップ6:売買契約の締結

価格などの条件がまとまり、住宅ローンの事前審査にも通ったら、売主と売買契約を結びます。

契約時には、宅地建物取引士から物件に関する重要事項説明を受けます。

契約内容を十分に理解し、納得した上で署名・捺印しましょう。

この際、手付金(物件価格の5〜10%が一般的)を支払います。

ステップ7:住宅ローンの本審査と契約

売買契約を結んだ後、金融機関に住宅ローンの本審査を申し込みます。

本審査では、個人の信用情報や健康状態、物件の担保価値などが詳細に審査されます。

無事に承認が下りたら、金融機関と金銭消費貸借契約(住宅ローン契約)を結びます。

ステップ8:残代金の決済と物件の引き渡し

住宅ローン契約後、融資が実行されます。

その資金で売主に物件の残代金を支払い、同時に司法書士が所有権移転登記などの手続きを行います。

すべての支払いが完了すると、売主から鍵を受け取り、物件の引き渡しとなります。

これで、晴れてマイホームが自分のものになります。

ステップ9:引っ越しと入居

引き渡しが終われば、いよいよ新しい生活のスタートです。

引っ越しの準備を進め、電気・ガス・水道などのライフラインの手続きや、役所での住所変更手続きなどを行います。

これらの流れをまとめた表が以下になります。

ステップ 主な内容 期間の目安
1. 情報収集・イメージ具体化 希望エリア、物件種別、間取りなどの条件整理 1ヶ月〜
2. 資金計画・予算決定 自己資金の確認、ローン返済額のシミュレーション 2週間〜1ヶ月
3. 不動産会社選び・物件探し 不動産会社訪問、物件情報の収集 1ヶ月〜6ヶ月
4. 物件見学(内覧) 現地での物件確認、周辺環境のチェック 1ヶ月〜3ヶ月
5. 購入申し込み・ローン事前審査 買付証明書の提出、金融機関への仮審査申し込み 1週間〜2週間
6. 売買契約の締結 重要事項説明、契約書への署名・捺印、手付金の支払い 1日
7. 住宅ローン本審査・契約 金融機関への本審査申し込み、ローン契約 2週間〜1ヶ月
8. 残代金決済・物件引き渡し 残代金の支払い、所有権移転登記、鍵の受け取り 1日
9. 引っ越し・入居 ライフラインの手続き、役所での手続き 1週間〜

このように、家を買うプロセスは多岐にわたります。

それぞれの段階でやるべきことを理解し、計画的に進めていくことが、後悔のない家選びにつながるのです。

やることリストを作成して計画を具体化しよう

家を買うまでの道のりは長く、やるべきことが数多く存在します。

全体像を把握した後は、具体的な「やることリスト」を作成することで、タスクの抜け漏れを防ぎ、計画を効率的に進めることができます。

漠然とした不安も、やるべきことを書き出して可視化するだけで、かなり軽減されるものです。

ここでは、家を買うプロセスをいくつかのフェーズに分け、それぞれの段階でやるべきことのリスト例を紹介します。

フェーズ1:検討・準備段階のやることリスト

本格的に動き出す前の、最も基本的な準備段階です。

ここでの準備が、後の全てのプロセスに影響します。

  • 家族会議を開き、家を買うことへのコンセンサスを得る
  • 理想の暮らしについて話し合い、希望条件(エリア、広さ、間取り、周辺環境など)をリストアップする
  • 現在の家計の収支を洗い出し、貯金額を正確に把握する
  • インターネットや雑誌で、住宅ローンや税金に関する基礎知識を勉強する
  • ファイナンシャルプランナーへの相談を検討する
  • 希望エリアの相場観を調べる

フェーズ2:資金計画・予算決定段階のやることリスト

家計の状況を踏まえ、購入に充てられる具体的な予算を固めていく段階です。

ここでの計画が、無理のない返済と将来の安心に直結します。

  • 頭金として用意できる自己資金額を確定させる
  • 親からの資金援助(住宅取得等資金贈与)の有無を確認・相談する
  • 金融機関のサイトで住宅ローンの簡易シミュレーションを行う
  • 毎月の返済可能額から、借入額の上限を設定する
  • 物件価格以外にかかる諸費用(物件価格の5%~10%)を計算し、予算に組み込む
  • 総予算(自己資金+借入額-諸費用)を決定する

フェーズ3:物件探し・見学段階のやることリスト

いよいよ理想の住まいを探し始める、ワクワクする段階です。

しかし、冷静な判断も必要になります。

  • 信頼できそうな不動産会社を複数リストアップし、訪問する
  • 希望条件と予算を不動産会社に伝え、物件を紹介してもらう
  • インターネットの物件情報サイトを毎日チェックする
  • 気になる物件があれば、積極的に見学の予約を入れる
  • 見学時にチェックする項目をリスト化した「見学チェックリスト」を作成する
  • 物件だけでなく、周辺環境(駅、店、学校、公園、治安など)を自分の足で確認する
  • ハザードマップで、物件所在地の災害リスクを確認する

フェーズ4:契約・手続き段階のやることリスト

法的な手続きが多く、専門的な知識も必要になる重要な段階です。

慎重に進めましょう。

  • 購入したい物件の購入申込書を提出する
  • 複数の金融機関に住宅ローンの事前審査を申し込む
  • 売買契約書と重要事項説明書の内容を事前に確認し、不明点を質問する
  • 売買契約に立ち会い、署名・捺印する
  • 手付金を支払う(振込準備)
  • 住宅ローンの本審査に必要な書類(住民票、印鑑証明書、課税証明書など)を準備する
  • 火災保険・地震保険の検討と比較を行う
  • 金銭消費貸借契約(ローン契約)を結ぶ
  • 決済日(引き渡し日)の日程を調整する
  • 所有権移転登記などを依頼する司法書士を決める

これらのやることリストはあくまで一例です。

自分たちの状況に合わせて項目を追加・修正し、オリジナルのリストを作成することをお勧めします。

完了したタスクにチェックを入れていけば、進捗が一目で分かり、達成感も得られるでしょう。

計画的にタスクをこなしていくことが、家を買うという大きなプロジェクトを成功に導く秘訣です。

ライフプランから考える購入の最適なタイミング

家を買う前に多くの人が悩むのが、「いつ買うべきか?」という購入のタイミングです。

早すぎても、遅すぎても後悔につながる可能性があるため、慎重な判断が求められます。

最適なタイミングは人それぞれ異なりますが、判断の軸となるのは「ライフプラン」と「経済状況」の2つです。

これらを総合的に考えることで、自分たちにとってベストな時期が見えてきます。

ライフイベントから考えるタイミング

人生の節目となるライフイベントは、家を購入する大きなきっかけとなります。

  • 結婚: 新しい生活のスタートに合わせて、二人で暮らす家を購入するケースです。将来の家族計画も視野に入れて、広さや間取りを検討する必要があります。
  • 妊娠・出産: 子どもが生まれるタイミングで、より広い家や子育てしやすい環境を求めて購入するケースが最も多いパターンの一つです。産後は身動きが取りにくくなるため、妊娠中に家探しを進める方もいます。
  • 子どもの入園・入学: 子どもの学区を固定するために、入園や入学に合わせて家を購入するケースです。転校を避けることができ、子どもが落ち着いて学校生活を送れるメリットがあります。
  • 独立・定年退職: 子どもが独立したタイミングで、夫婦二人の生活に合わせたコンパクトな家に住み替える(ダウンサイジング)ケースや、定年退職を見据えてローンを完済できる計画で購入するケースもあります。

これらのライフイベントに合わせて家を購入することで、その時々の生活スタイルに合った住環境を整えることができます。

ただし、イベントに追われて焦って決断すると失敗しやすいため、余裕を持った計画が重要です。

年齢や経済状況から考えるタイミング

ライフイベントと並行して、年齢や経済的な側面からタイミングを考えることも大切です。

年代 メリット デメリット
20代 ・長期の住宅ローンを組みやすい
・若いうちから資産形成ができる
・返済期間が長いため月々の返済額を抑えやすい
・年収が比較的低く、借入額が限られる
・キャリアプランが不確定で転勤のリスクがある
・ライフプランの変化に対応しにくい可能性がある
30代 ・年収が安定し、選択肢が広がる
・ライフプランがある程度固まってくる
・住宅ローン控除などの恩恵を長く受けられる
・子育て費用など、他の出費も増える時期
・仕事や育児に追われ、家探しに時間を割きにくい
40代 ・自己資金が潤沢になっていることが多い
・年収が高く、借入額を増やせる
・家族構成が固まり、必要な家のスペックが明確
・定年までの返済期間が短くなり、月々の返済額が高くなる
・健康上の理由で団体信用生命保険に加入しにくくなる場合がある
50代以降 ・退職金などを活用した現金購入も視野に入る
・子どもの独立後、夫婦二人の生活に合わせた家を選べる
・住宅ローンの審査が厳しくなる
・老後の資金計画とのバランスがより重要になる

一般的には、住宅ローンの返済期間を長く確保でき、年収も安定してくる30代が、家を購入するボリュームゾーンと言われています。

しかし、これはあくまで一般的な傾向です。

重要なのは、自分たちのライフプランと照らし合わせ、「今後、安定した収入が見込めるか」「大きな支出の予定はないか」「無理のない返済計画が立てられるか」といった点を冷静に判断することです。

金利や市場の動向は考慮すべきか?

「今は金利が低いから買い時だ」「不動産価格が上がる前に買うべきだ」といった市場の動向も気になるところです。

確かに、金利や不動産価格は総支払額に大きく影響しますが、これらを正確に予測することは専門家でも困難です。

市場の動向に一喜一憂して購入を焦ったり、逆に待ちすぎたりするのは得策ではありません。

あくまで参考情報の一つと捉え、基本的には「自分たちの家計やライフプランにとって準備が整ったときが買い時」と考えるのが最も賢明な判断と言えるでしょう。

賃貸との比較で持ち家のメリットを再確認

家を買う前に、多くの人が「本当に家を買うべきか、賃貸に住み続けるべきか」という究極の選択に悩みます。

どちらにもメリット・デメリットがあり、一概にどちらが優れているとは言えません。

大切なのは、それぞれの特徴を正しく理解し、自分たちの価値観やライフプランに合った選択をすることです。

ここでは、賃貸と持ち家を様々な角度から比較し、持ち家のメリットを再確認してみましょう。

経済的な側面の比較

お金に関する比較は、最も気になるポイントではないでしょうか。

項目 持ち家 賃貸
住居費 住宅ローン返済、固定資産税、修繕積立金など。ローン完済後は負担が軽減。 家賃、管理費、更新料。住み続ける限り支払いが発生。
資産価値 土地・建物が資産として残る(経年で価値は変動)。売却や賃貸に出すことも可能。 資産にはならない。支払った家賃は消費されるだけ。
初期費用 頭金、諸費用(仲介手数料、税金など)で物件価格の5〜10%程度。高額になりがち。 敷金、礼金、仲介手数料などで家賃の4〜6ヶ月分程度。比較的安価。
税制優遇 住宅ローン控除など、様々な税制優遇措置がある。 基本的に税制優遇はない。

持ち家の最大の経済的メリットは、支払ったお金が「資産」として残る点です。

住宅ローンは大変ですが、完済すれば住居費の負担は大幅に減り、老後の安心につながります。

一方、賃貸は住み続ける限り家賃を払い続けなければならず、高齢になると入居審査が厳しくなるというリスクも考慮する必要があります。

自由度とカスタマイズ性の比較

住まいに対する自由度も、選択を左右する大きな要素です。

  • 持ち家: 間取りの変更やリフォーム、リノベーションが自由にできます。壁に釘を打ったり、ペットを飼ったりすることも、規約の範囲内であれば可能です。自分たちの好みに合わせて、理想の住空間を創り上げていく楽しみがあります。
  • 賃貸: 基本的に内装の変更はできず、原状回復義務があるため、壁に穴を開けることさえ制限されます。ペット飼育や楽器演奏なども、許可された物件でなければ不可能です。住まいへの愛着は湧きにくいかもしれません。

ライフプランの柔軟性の比較

将来の不確定要素にどう対応できるか、という視点も重要です。

  • 持ち家: 一度購入すると、転勤や転職、家族構成の変化などに応じて簡単に住み替えることはできません。売却するにも手間とコストがかかり、希望の価格で売れるとは限りません。
  • 賃貸: ライフステージの変化や近隣トラブルなどがあった場合でも、気軽に引っ越すことができます。住み替えのハードルが低く、常にその時の状況に最適な住まいを選べる柔軟性があります。

精神的な側面の比較

数字では測れない、精神的な満足感も無視できません。

  • 持ち家: 「自分の城」という安心感や満足感、社会的信用を得られるという側面があります。地域コミュニティに根付きやすく、腰を据えて生活の基盤を築きたい人に向いています。
  • 賃貸: ローンや固定資産税の負担、家のメンテナンスといった精神的・金銭的プレッシャーから解放されます。所有することにこだわらず、身軽でいたい人に向いています。

これらの比較を通じて、持ち家のメリットが自分たちの求めるものと一致するかを考えてみてください。

「資産を形成したい」「自由に家をカスタマイズしたい」「一つの場所で長く暮らしたい」といった希望が強いのであれば、家を買うという選択は非常に魅力的です。

最終的には、どちらが得か損かという単純な計算だけでなく、自分たちがどんな暮らしを送りたいかという価値観が決め手となるでしょう。

自分の年収で買える家の価格と貯金の目安

家を買う前に誰もが直面するのが、「自分は一体いくらの家を買えるのだろうか?」という疑問です。

夢ばかりが先行して身の丈に合わない物件を購入してしまうと、その後の住宅ローン返済が家計を圧迫し、幸せなはずのマイホーム生活が苦しいものになってしまいます。

ここでは、自分の年収を基準にして、無理なく購入できる家の価格の目安と、そのために必要な貯金の考え方について解説します。

「年収倍率」と「返済負担率」で考える

住宅ローンの借入可能額を考える上で、参考になる指標が2つあります。

  1. 年収倍率: 物件価格が年収の何倍かを示す指標です。一般的に、年収の5倍から7倍程度が目安とされています。例えば、年収500万円の人であれば、2,500万円から3,500万円の物件が目安となります。ただし、これはあくまで簡易的な目安であり、金利や他の借り入れ状況によって大きく変動します。
  2. 返済負担率(返済比率): 年収に占める年間の住宅ローン返済額の割合です。金融機関が審査で重視する指標であり、無理のない返済計画を立てる上で最も重要です。一般的に、手取り年収の20%~25%以内に収めるのが理想とされています。例えば、手取り年収が400万円なら、年間の返済額は80万円から100万円、月々に換算すると約6.7万円から8.3万円が上限の目安です。

年収倍率は「借りられる額」の上限に近い指標ですが、返済負担率は「無理なく返せる額」を考えるための指標です。

家を買う前には、必ず後者の返済負担率を基準に資金計画を立てるようにしましょう。

年収別・借入額と月々返済額のシミュレーション

実際に、年収別にどのくらいの借入が可能で、月々の返済額がいくらになるのかを見てみましょう。(※金利1.5%、35年返済、返済負担率25%で計算した場合の概算)

税込年収 手取り年収(目安) 年間返済額上限(負担率25%) 月々返済額上限 借入可能額の目安
400万円 約320万円 約80万円 約6.7万円 約2,300万円
500万円 約400万円 約100万円 約8.3万円 約2,900万円
600万円 約480万円 約120万円 約10万円 約3,500万円
700万円 約560万円 約140万円 約11.7万円 約4,100万円
800万円 約620万円 約155万円 約12.9万円 約4,500万円

この表はあくまでシミュレーションであり、他のローンの有無や家族構成、ライフプランによって適正な借入額は変わります。

子どもの教育費や老後資金の積み立ても考慮に入れた上で、住宅ローン以外の支出も圧迫しない返済額を設定することが肝心です。

いくら貯金(頭金・諸費用)が必要か?

物件価格が決まったら、次に考えるべきは自己資金、つまり貯金です。

必要な貯金は、大きく分けて「頭金」と「諸費用」の2つです。

  • 頭金: 物件価格の一部を自己資金で支払うお金のことです。頭金を多く入れることで、借入額を減らし、月々の返済を楽にしたり、ローンの審査に通りやすくなったりするメリットがあります。一般的には物件価格の10%~20%が目安とされますが、最近では頭金ゼロで購入できるケースもあります。
  • 諸費用: 物件価格とは別に必要になる費用のことです。仲介手数料や登記費用、税金、ローン保証料、火災保険料などが含まれます。この諸費用は現金で支払うのが基本で、新築物件で物件価格の3~7%、中古物件で6~10%程度が目安となります。3,000万円の物件なら、90万円から300万円程度の諸費用が現金で必要になる計算です。

つまり、家を買う前には、最低でも「諸費用分」の貯金は必須です。

さらに、余裕のある返済計画を立てるために「頭金」を用意するのが理想的と言えます。

ただし、貯金を全て頭金につぎ込んでしまい、手元資金がなくなる「カツカツの状態」は避けるべきです。

病気や失業など、万が一の事態に備えるための生活防衛資金(生活費の半年~1年分)は必ず確保した上で、残りの余裕資金を頭金に充てるように計画しましょう。

専門家への相談で疑問や不安を解消する

家を買うというプロセスは、法律、税金、金融、建築など、様々な専門分野が絡み合う複雑なものです。

インターネットや書籍で独学するにも限界があり、間違った情報や思い込みで判断してしまうと、後で大きな後悔につながりかねません。

そこで重要になるのが、各分野の専門家に相談し、的確なアドバイスをもらうことです。

家を買う前に相談すべき専門家と、それぞれに何を聞けるのかを知っておきましょう。

ファイナンシャルプランナー(FP)

お金の専門家であるFPは、家を買う前の「資金計画」段階で最も頼りになる存在です。

不動産会社は「家を売る」プロですが、FPは「あなたの家計を守る」プロです。

第三者の中立的な立場で、あなたのライフプラン全体を見据えたアドバイスをくれます。

  • 相談できること:
  • 現在の家計診断と見直し
  • 無理のない予算や借入額の算出
  • 住宅ローン以外の費用(教育費、老後資金)も含めた長期的なキャッシュフロー表の作成
  • 最適な住宅ローンの選び方や繰り上げ返済の計画
  • 生命保険の見直し

特に、「自分たちにとって本当に適切な予算が分からない」「将来のお金が不安」という方は、物件を探し始める前に一度相談してみることを強くお勧めします。

不動産会社の担当者

物件探しのパートナーとなるのが不動産会社の担当者です。

地域の情報や物件そのものに関するプロフェッショナルであり、希望に合った家を見つけるための強力なサポーターとなってくれます。

  • 相談できること:
  • 希望エリアの相場観や地域情報(治安、利便性、学区など)
  • 希望条件に合った物件の紹介(未公開物件を含む)
  • 物件の長所・短所に関する客観的な意見
  • 物件見学の手配と案内
  • 価格交渉や契約条件の調整
  • 売買契約から引き渡しまでの手続き全般のサポート

信頼できる担当者を見つけることが、家探しを成功させる上で非常に重要です。

複数の会社を訪問し、親身になってくれるか、専門知識は豊富か、レスポンスは早いかなどを見極めましょう。

金融機関のローン担当者

住宅ローンの専門家です。

FPが資金計画全体のアドバイスをくれるのに対し、金融機関の担当者は、その銀行が提供する住宅ローン商品に関する具体的な説明や手続きを行ってくれます。

  • 相談できること:
  • 自社の住宅ローン商品の詳細(金利タイプ、手数料、団体信用生命保険の内容など)
  • 事前審査や本審査の手続きと必要書類
  • 正確な借入可能額の算出
  • 返済シミュレーション

金利やサービス内容は金融機関によって様々です。

一つの銀行だけでなく、複数の銀行に相談して比較検討することが、より良い条件のローンを見つけるためのポイントです。

司法書士・税理士など

契約や登記、税金に関する専門家も関わってきます。

通常は不動産会社が紹介してくれますが、自分たちで相談することも可能です。

  • 司法書士: 不動産の権利関係を専門とし、所有権移転登記や抵当権設定登記など、法的な手続きを代行してくれます。
  • 税理士: 住宅ローン控除や不動産取得税、贈与税など、家に関わる税金全般について相談できます。特に親からの資金援助がある場合は、贈与税の特例について相談すると良いでしょう。

これらの専門家は、それぞれ得意分野が異なります。

家を買うという大きなプロジェクトを成功させるために、それぞれの段階で適切な専門家を頼り、疑問や不安を一つひとつ解消していくことが賢明な進め方と言えるでしょう。

相談料がかかる場合もありますが、将来の安心を買うための投資だと考えれば、決して高いものではありません。

 

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  • 気になるハウスメーカーを選ぶ(1,130社以上)
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家を買う前に確認すべきお金と手続きのポイント

ポイント
  • 物件価格以外にかかる諸費用の内訳を理解する
  • 無理のない住宅ローンの組み方と選び方
  • みんなが後悔したポイントから学ぶ注意点
  • 失敗しないための物件見学チェックリスト
  • 後悔しないために家を買う前に最終確認すべきこと

家の購入準備がある程度進み、具体的な物件が見えてくると、次はお金と手続きに関するより詳細な知識が必要になります。

特に、見落としがちな「諸費用」や、数十年にわたって返済が続く「住宅ローン」については、家を買う前に深く理解しておく必要があります。

また、先輩たちの失敗談から学ぶことで、同じ轍を踏むのを避けられます。

この章では、契約段階に進む前に必ず確認しておきたい、お金と手続きの実践的なポイントを詳しく解説します。

物件価格以外にかかる諸費用の内訳を理解する

家を買う際に多くの人が驚くのが、物件の価格とは別に発生する「諸費用」の存在です。

「3,000万円の家」を買うのに、必要なのは3,000万円だけではありません。

この諸費用を予算に組み込んでおかないと、いざという時に資金が足りなくなるという事態に陥りかねません。

諸費用は基本的に現金での支払いが必要となるため、家を買う前にその内訳と目安をしっかりと把握しておきましょう。

諸費用の目安は物件価格の3~10%

諸費用の総額は、購入する物件の種類によって変わります。

一般的に、新築マンションで物件価格の3~5%、建売住宅や中古マンションで6~8%、中古戸建てで8~10%程度が目安とされています。

例えば、4,000万円の中古マンションを購入する場合、240万円~320万円程度の諸費用が別途必要になる計算です。

なぜ中古物件の方が高くなるかというと、売主と買主の間に入る「仲介手数料」がかかるためです。

購入時にかかる主な諸費用の内訳

具体的にどのような費用がかかるのか、主な項目を見ていきましょう。

  1. 仲介手数料: 中古物件や一部の新築戸建てを購入する際に、不動産会社に支払う手数料です。法律で上限が定められており、「(売買価格 × 3% + 6万円)+ 消費税」が一般的です。諸費用の中で最も大きな割合を占める費用の一つです。
  2. 印紙税: 不動産売買契約書や住宅ローン契約書(金銭消費貸借契約書)に貼る印紙代です。契約金額によって税額が変わります。
  3. 登記費用(登録免許税+司法書士報酬): 購入した土地や建物を自分の名義にする「所有権移転登記」や、住宅ローンを組む際に必要な「抵当権設定登記」のための税金(登録免許税)と、手続きを代行する司法書士への報酬です。
  4. 不動産取得税: 不動産を取得した際に一度だけかかる都道府県税です。購入後、半年から1年ほど経ってから納税通知書が届きます。軽減措置があるため、申告を忘れないようにしましょう。
  5. 住宅ローン関連費用: 住宅ローンを利用する際に金融機関に支払う費用です。「事務手数料」や、万が一返済できなくなった場合に備える「ローン保証料」、団体信用生命保険の保険料などが含まれます。
  6. 火災保険料・地震保険料: 住宅ローンを組む際には、火災保険への加入が必須とされることがほとんどです。地震保険は任意ですが、加入が推奨されます。保険期間分の保険料をまとめて支払うのが一般的です。
  7. 固定資産税・都市計画税の清算金: これらの税金は、その年の1月1日時点の所有者に課税されます。そのため、年の途中で物件を購入した場合、引き渡し日から年末までの分を日割りで計算し、売主に支払うのが慣例です。

購入後にかかる費用も忘れずに

引き渡しが終わった後も、家を維持していくための費用がかかります。

これらも長期的な資金計画に含めておく必要があります。

  • 固定資産税・都市計画税: 土地と建物を所有している限り、毎年かかります。
  • 管理費・修繕積立金: マンションの場合、共用部分の維持管理や将来の大規模修繕のために毎月支払います。
  • メンテナンス費用: 戸建ての場合、外壁塗装や屋根の修理、設備の交換など、将来の修繕のために自分たちで計画的に積み立てておく必要があります。

これらの諸費用や維持費を軽視してしまうと、せっかく手に入れたマイホームでの生活が立ち行かなくなる恐れがあります。

家を買う前には、不動産会社に詳細な諸費用見積もりを出してもらい、余裕を持った資金計画を立てることが極めて重要です。

無理のない住宅ローンの組み方と選び方

家を買う人のほとんどが利用する住宅ローン。

これは、数千万円という大きなお金を、20年、30年という長い期間をかけて返済していく、人生における最も大きな契約の一つです。

だからこそ、家を買う前にその仕組みをよく理解し、自分に合ったローンを賢く選ぶ必要があります。

ここでは、住宅ローンの基本的な種類と、無理のない組み方のポイントを解説します。

金利タイプの種類と特徴

住宅ローンの金利には、大きく分けて3つのタイプがあります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、どのタイプを選ぶかで総返済額や返済計画が大きく変わります。

金利タイプ 特徴 メリット デメリット 向いている人
変動金利型 半年に一度金利が見直される。市場金利の変動に合わせて返済額も変わる可能性がある。 一般的に、当初の金利が固定金利よりも低い。 将来、金利が上昇すると返済額が増えるリスクがある。 金利上昇リスクに対応できる人、返済期間が短い人。
全期間固定金利型 借入期間中、ずっと金利が変わらない。代表的なものに「フラット35」がある。 返済額が一定なので、長期的な資金計画が立てやすい。金利上昇の心配がない。 一般的に、変動金利よりも当初の金利が高めに設定されている。 将来の金利上昇が不安な人、家計管理をシンプルにしたい人。
固定金利期間選択型 3年、5年、10年など、当初の一定期間だけ金利が固定される。期間終了後は変動か固定かを選び直す。 変動金利と固定金利のメリットを両取りできる可能性がある。 固定期間終了後、金利が大幅に上昇しているリスクがある。 子どもの教育費がかかる期間だけは返済額を固定したいなど、特定の期間の支出を安定させたい人。

どの金利タイプが最適かは、その人の経済状況やリスク許容度によって異なります。

現在の低金利を活かしたいなら変動金利、将来の安心を優先するなら固定金利が選択肢となります。

それぞれの特徴を深く理解し、自分のライフプランに合ったものを選びましょう。

無理のないローンの組み方・3つのポイント

金利タイプを選んだら、次に具体的なローンの組み方を考えます。

後悔しないためのポイントは以下の3つです。

  1. 返済負担率を低めに設定する: 前述の通り、返済負担率は手取り年収の20~25%が目安ですが、これはあくまで上限です。子どものいる家庭や、将来的に収入が不安定になる可能性がある場合は、15~20%など、さらに低めに設定しておくと安心です。
  2. 頭金をできるだけ用意する: 頭金を多く入れるほど借入額が減り、総返済額を圧縮できます。また、金融機関によっては頭金の割合に応じて金利を優遇してくれる場合もあります。ただし、手元の貯金をゼロにしないよう、生活防衛資金は必ず残しましょう。
  3. ボーナス払いを多用しない: 景気によって変動するボーナスをあてにしすぎると、支給額が減った場合に返済が苦しくなります。できるだけ毎月の給与からの返済を基本とし、ボーナス払いは併用しないか、しても少額に留めておくのが堅実です。

金融機関をしっかり比較検討する

住宅ローンは、メガバンク、地方銀行、ネット銀行など、様々な金融機関が取り扱っています。

金利はもちろん、事務手数料や保証料、団体信用生命保険の内容、繰り上げ返済のしやすさなど、サービス内容は各社で異なります。

不動産会社に勧められた金融機関だけでなく、自分でも複数の金融機関を比較検討し、最も有利な条件のローンを見つけ出す努力が、将来の負担を大きく左右します。

みんなが後悔したポイントから学ぶ注意点

家を買う前に、ぜひ目を通しておきたいのが、先輩たちの「後悔したこと」です。

どんなに慎重に計画しても、実際に住んでみて初めて気づく問題点や、当時は最善だと思った選択が後々裏目に出ることもあります。

他人の失敗は、自分が高価な授業料を払わずに済むための最高の教科書です。

ここでは、家を買った人が後悔しがちなポイントを学び、同じ過ちを繰り返さないための注意点を考えます。

資金計画・お金に関する後悔

最も多くの後悔が聞かれるのが、お金に関する問題です。

  • 「予算を上げすぎて、ローンの返済が苦しい」
    「せっかくだから」と少し背伸びをしてグレードの高い物件を選んだ結果、毎月の返済が家計を圧迫。旅行や外食を我慢する生活になり、心の余裕がなくなったというケース。
  • 「諸費用や税金のことを甘く見ていた」
    物件価格のことばかりに気を取られ、購入後にかかる固定資産税やメンテナンス費用の積み立てを考えていなかった。想定外の出費に慌てることになります。
  • 「変動金利を選んだら、金利が上がってきて不安」
    当初の返済額の安さだけで変動金利を選んだが、金利上昇のニュースを見るたびに将来が不安になる、という精神的なストレスを抱えるケース。

【教訓】資金計画は「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」で立てること。そして、購入後にかかる維持費も含めた長期的な視点を持つことが重要です。

物件選び・間取りに関する後悔

毎日の生活に直結するからこそ、住まいそのものに関する後悔も尽きません。

  • 「収納が全然足りなかった」
    モデルルームの何もない状態では広く見えたが、実際に家具や荷物を入れてみると収納が不足。部屋が片付かず、ストレスの原因に。
  • 「コンセントの位置と数が不便」
    生活動線を考えずに設計されていたため、延長コードだらけの見苦しい部屋になってしまった。
  • 「日当たりや風通しが悪かった」
    天気の良い昼間に一度見学しただけでは分からなかった。実際に住んでみると、午前中は日が差さず、風も通らずジメジメしていた。
  • 「二階にリビングを作ったら、老後が心配になった」
    若い頃はデザイン性重視で選んだが、年を取るにつれて階段の上り下りが億劫に。買い物の荷物を運ぶのも一苦労。

【教訓】今の暮らしだけでなく、10年後、20年後のライフスタイルの変化を想像して物件を選ぶこと。収納やコンセントなど、細部まで生活をシミュレーションすることが大切です。

周辺環境・立地に関する後悔

家そのものは気に入っていても、周辺環境が原因で後悔するケースも非常に多いです。

  • 「駅まで遠くて、結局車生活になった」
    「徒歩15分」という表示を鵜呑みにしたが、実際は坂道が多くて毎日の通勤が苦痛に。車を使えばガソリン代もかかる。
  • 「隣の家の音が思ったよりうるさい」
    隣家との距離が近く、生活音や子どもの声が筒抜けだった。穏やかに暮らせると思っていたのに、騒音トラブルに発展。
  • 「夜道が暗くて、子どもの塾帰りが心配」
    昼間の明るい時間帯にしか周辺を歩いていなかったため、夜の雰囲気に気づかなかった。街灯が少なく、治安に不安を感じる。

【教訓】立地のチェックは、曜日や時間帯を変えて複数回行うこと。地図上の距離だけでなく、実際に自分の足で歩いて、坂道や信号の多さ、周辺の雰囲気を確認することが不可欠です。

これらの後悔ポイントを家を買う前に知っておくだけで、物件を見る視点が大きく変わるはずです。

先輩たちの失敗談を心に刻み、慎重な判断を心がけましょう。

失敗しないための物件見学チェックリスト

家を買う前に、理想の物件に出会うために欠かせないのが「物件見学(内覧)」です。

しかし、舞い上がってしまって冷静なチェックを怠ったり、どこを見れば良いのか分からず、ただ漠然と部屋を眺めるだけで終わってしまったりしては意味がありません。

失敗しないためには、事前にチェックすべき項目をリスト化し、効率的かつ網羅的に確認することが重要です。

ここでは、見学時に役立つチェックリストの例を紹介します。

スマートフォンでメモを取るのも良いですが、印刷して持参し、その場で書き込めるようにしておくと便利です。

【室内編】生活の快適さを左右するポイント

毎日の暮らしに直接関わる、室内のチェックは最も重要です。

  1. 間取りと生活動線:家具の配置をイメージできるか。朝起きてから出かけるまで、帰宅してから寝るまでの動きはスムーズか。
  2. 日当たりと採光:各部屋の日当たりは十分か。時間帯による日の入り方も確認したい(可能なら南向きの部屋を午前中に見学するなど)。
  3. 風通し:窓を開けたときに、家全体に風が通るか。湿気がこもりやすい場所はないか。
  4. 収納の量と位置:現在の荷物が全て収まるか。掃除機や季節物など、しまう物の場所を具体的に想定できるか。奥行きや高さもチェック。
  5. コンセントとスイッチの位置・数:使いたい場所にコンセントはあるか。数は十分か。スイッチの位置は動線に合っているか。
  6. 水回りの設備:キッチン、浴室、トイレ、洗面所の使い勝手は良いか。水圧は十分か。設備の古さや劣化具合、掃除のしやすさも確認。
  7. 天井の高さと開放感:天井は低いと圧迫感を感じる。梁(はり)が出っ張っていないかもチェック。
  8. インターネット・テレビの端子:設置したい場所に端子があるか。光回線に対応しているか。

【建物・敷地編】資産価値と安全性をチェック

室内だけでなく、建物全体や敷地の状態も忘れずに確認しましょう。

  • (マンションの場合)共用部分の管理状態:エントランス、廊下、ゴミ置き場、駐輪場は清潔に保たれているか。管理体制の良し悪しが分かる。
  • (マンションの場合)長期修繕計画と修繕積立金の状況:将来の修繕計画は適切か。積立金は不足していないか。不動産会社に確認。
  • (戸建ての場合)外壁や屋根の状態:ひび割れや塗装の剥がれはないか。雨漏りの形跡はないか。
  • (戸建ての場合)基礎の状態:コンクリートに大きなひび割れはないか。
  • 建物の遮音性:隣戸や上下階の音は聞こえるか。可能であれば、家族に協力してもらい壁を叩いてもらうなどして確認。
  • 駐車場の使いやすさ:車の出し入れはしやすいか。前面道路の交通量は。

【周辺環境・立地編】住みやすさを決める最後の要素

どんなに良い家でも、周辺環境が悪ければ満足度は下がってしまいます。

  • 最寄り駅からの実際の所要時間と道のり:表示時間を鵜呑みにせず、自分の足で歩いてみる。坂道や階段、信号の有無も確認。
  • 周辺の商業施設:スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど、日常の買い物に便利な店は近くにあるか。品揃えや価格帯もチェック。
  • 子育て・教育環境:学校や保育園までの距離と通学路の安全性。公園や図書館などの施設の有無。
  • 騒音や匂い:線路や幹線道路、工場などが近くにないか。時間帯によって騒音レベルは変わるため、平日・休日、昼・夜と時間を変えて確認するのが理想。
  • 治安と街の雰囲気:街灯の数や夜道の人通り。近隣にどのような建物があるか。
  • ハザードマップの確認:洪水、土砂災害、地震による液状化などの災害リスクがないか、自治体のウェブサイトで事前に確認。

これらの項目を一つひとつ丁寧にチェックすることで、「こんなはずじゃなかった」という入居後の後悔を大幅に減らすことができます。

見学は、その物件を「買うか・買わないか」を判断するための重要な情報収集の場です。

遠慮せずに、気になったことはどんどん質問し、メジャーで寸法を測るなど、積極的に行動しましょう。

後悔しないために家を買う前に最終確認すべきこと

ここまで、家を買う前に知っておくべき様々な情報について解説してきました。

全体の流れから資金計画、物件選びのポイントまで、多くの知識を得て、いよいよ決断の時が近づいている方もいるかもしれません。

しかし、大きな契約に判を押すその前に、もう一度だけ立ち止まって冷静に全体を振り返る時間を持つことが、後悔しないための最後の砦となります。

この最終確認は、夢のマイホーム購入を、本当の意味での成功に導くための最も重要なステップです。

自分たちの「ものさし」を再確認する

家探しを進める中で、たくさんの物件情報に触れ、不動産会社の担当者と話をするうちに、当初自分たちが描いていた理想や優先順位がぶれてしまうことがあります。

「もっと広い方がいい」「最新の設備が欲しい」と、つい目先の魅力に心が揺れ動いてしまうのです。

だからこそ、最後に原点に立ち返る必要があります。

  • なぜ家を買いたいと思ったのか?: そもそも、家を買うことでどんな暮らしを実現したかったのか、その動機を再確認しましょう。
  • 譲れない条件は何だったか?: 最初にリストアップした「絶対に譲れない条件」を、その物件は本当に満たしているでしょうか。
  • その予算は本当に無理のない範囲か?: ローン返済のために、他の楽しみを全て犠牲にするような計画になっていませんか。家族旅行や趣味、子どもの習い事など、家以外の豊かさも大切にできる資金計画かを見直しましょう。

他人の価値観や、モデルルームの華やかさに惑わされず、自分たち家族にとっての「幸せの形」という”ものさし”で、最終判断を下すことが何よりも大切です。

将来の不確実性を受け入れる

どんなに完璧な計画を立てたつもりでも、将来何が起こるかは誰にも予測できません。

会社の倒産やリストラ、病気や介護、子どもの進路変更など、ライフプランは思い通りに進まないこともあります。

家を買うという決断は、こうした不確実性を受け入れた上で、それでもこの場所で家族と生きていくという覚悟を決めることです。

そのためには、資金計画にある程度の「遊び」や「余白」を持たせておくことが重要になります。

万が一、収入が減ってしまった場合でも、すぐに生活が破綻しないような備えはできているか。

繰り上げ返済を急ぐあまり、手元の貯金を使い果たしてはいないか。

「何とかなるだろう」という楽観論ではなく、起こりうるリスクを想定し、それに対する備えができているかを自問自答してみてください。

その備えが、将来の不安を安心に変えてくれます。

家族全員の合意を大切にする

最後に、そして最も重要なのが、家族全員がその決断に心から納得しているか、という点です。

家は、家族みんなが帰りたくなる場所でなければなりません。

夫や妻のどちらか一方だけが乗り気で、もう一方は不安を抱えたまま、ということはないでしょうか。

子どもたちの意見にも耳を傾けたでしょうか。

お金のこと、間取りのこと、周辺環境のこと、そして将来のこと。

これまでのプロセスで少しでも残っている疑問や不安があれば、契約前に全てテーブルの上に出し、家族でとことん話し合うべきです。

全員が同じ方向を向き、「この家で新しい生活を始めたい」と心から思えた時、それはあなたにとって最高の決断となるはずです。

家を買う前にこれらの最終確認を行うことで、あなたは自信を持って、そして晴れやかな気持ちで、新しい一歩を踏み出すことができるでしょう。

この記事のまとめ
  • 家を買う前にはまず全体の流れを把握することが重要
  • やることリストでタスクを可視化し計画的に進める
  • 購入タイミングはライフプランと経済状況から総合的に判断する
  • 賃貸との比較では資産性や自由度が持ち家のメリット
  • 年収倍率より返済負担率を重視して無理のない予算を立てる
  • 必要な貯金は諸費用分が現金で最低限必要
  • 資金計画の不安はまずファイナンシャルプランナーに相談する
  • 物件価格以外に諸費用が物件価格の3~10%かかることを理解する
  • 住宅ローンは金利タイプの特徴を理解し複数比較して選ぶ
  • 先輩たちの後悔ポイントは最高の教科書になる
  • 物件見学では室内に加え建物全体と周辺環境もチェックする
  • 見学チェックリストを持参し効率的に確認作業を行う
  • 最終判断の前にもう一度自分たちの優先順位を再確認する
  • 将来のリスクに備え資金計画には余裕を持たせる
  • 家を買う前に家族全員の心からの合意を得ることが最も大切

 

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