家を買ってはいけない時期とは?11の注意点と購入タイミング

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マイホームの購入は、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物です。

しかし、その決断を急いでしまうと、後々大きな後悔につながる可能性があります。

特に重要なのが、家を買うタイミングの見極めです。

家を買ってはいけない時期に購入してしまうと、経済的な負担が重くのしかかったり、ライフスタイルの変化に対応できなくなったりと、様々な問題が生じかねません。

では、具体的にどのような時期に家を買うべきではないのでしょうか。

この問いに答えるためには、住宅ローン金利や不動産価格といった経済的な指標だけでなく、ご自身の年収や準備できる頭金の額、そして今後のライフプランを総合的に考慮する必要があります。

景気の動向はもちろん、政府の補助金や税金の制度も購入のタイミングを左右する重要な要素です。

また、結婚や出産、転職や転勤といったライフスタイルの変化は、必要な家の広さや立地を大きく変える可能性があります。

この記事では、家を買ってはいけない時期について、経済的な側面とライフプランの側面から多角的に掘り下げて解説します。

購入を検討している方が、ご自身にとって最適なタイミングを判断するための一助となれば幸いです。

本記事のポイント
  • 家を買ってはいけない経済的なタイミング
  • ライフプランの変化が購入に与える影響
  • 住宅ローン金利と不動産価格の最適な見極め方
  • 年収と頭金の準備がなぜ重要なのか
  • 補助金や税金制度を活用するメリット
  • 将来のライフスタイルを想定した購入計画の立て方
  • 後悔しないための賢い住宅購入タイミングの判断基準

 

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目次

家を買ってはいけない時期を判断する経済的な理由

ポイント
  • 住宅ローン金利が高止まりしているタイミング
  • 不動産価格や物価が高騰している市況
  • 景気が後退局面にあり年収が不安定な時
  • 補助金や税金の優遇制度が少ない場合
  • 十分な頭金が準備できていない状況

住宅購入の決断において、経済的な側面は避けて通れない最も重要な要素の一つです。

市場の状況やご自身の経済状態を無視して購入に踏み切ることは、将来に大きなリスクを抱え込むことになりかねません。

家を買ってはいけない時期を経済的な観点から見極めることで、より安全で賢明な資金計画を立てることができます。

この章では、住宅ローン金利、不動産価格、景気、公的制度、そして自己資金という5つの具体的な経済的理由に焦点を当て、それぞれがなぜ住宅購入のタイミングを左右するのかを詳しく解説していきます。

住宅ローン金利が高止まりしているタイミング

住宅購入を検討する際、ほとんどの人が利用するのが住宅ローンです。

そして、その住宅ローンの返済総額を大きく左右するのが「金利」です。

金利が高い時期にローンを組むことは、それだけ多くの利息を支払うことを意味し、結果的に数十万、数百万円単位で総返済額が増加してしまいます。

そのため、住宅ローン金利が高止まりしている時期は、家を買ってはいけない時期の典型例と言えるでしょう。

金利タイプの選択と影響

住宅ローンには、大きく分けて「変動金利」と「固定金利」の2種類があります。

変動金利は、市場の金利動向に合わせて半年ごとに金利が見直されるタイプで、一般的に固定金利よりも当初の金利が低く設定されています。

しかし、将来的に金利が上昇するリスクを抱えています。

一方で、固定金利は借入期間中の金利が変わらないため、返済計画が立てやすいというメリットがありますが、変動金利よりも高めの金利設定が一般的です。

金利が高い局面では、変動金利を選んでも将来のさらなる上昇リスクが怖いですし、固定金利を選ぶと当初から高い金利での返済を長期間続けることになります。

どちらの選択も、家計への負担を増大させる可能性を秘めているのです。

金利1%の違いがもたらす大きな差

例えば、4,000万円を35年ローンで借り入れるケースを考えてみましょう。

金利が1%の場合と2%の場合では、総返済額にどれほどの差が生まれるのでしょうか。

以下の表は、そのシミュレーション結果です。

金利 毎月の返済額 総返済額 利息総額
1.0% 約11.3万円 約4,743万円 約743万円
2.0% 約13.3万円 約5,571万円 約1,571万円

このように、金利がわずか1%違うだけで、総返済額には約828万円もの差が生まれます。

これは、高級車一台分に匹敵する金額です。

この事実からも、金利が高い時期の住宅購入がいかに慎重になるべきかがお分かりいただけるでしょう。

金利の動向は、日本銀行の金融政策や国内外の経済情勢によって変動します。

住宅購入を考える際には、日々のニュースで金利のトレンドを把握し、専門家の意見なども参考にしながら、できるだけ低い金利で借り入れられるタイミングを待つのが賢明な判断と言えます。

不動産価格や物価が高騰している市況

住宅ローン金利と並んで、住宅購入の総額を決定づけるのが「不動産価格」そのものです。</

当然のことながら、不動産価格が高騰している、いわゆる「売り手市場」のピーク時に購入することは、高値掴みになるリスクを伴います。

このような時期も、家を買ってはいけない時期の一つとして挙げられます。

不動産価格の変動要因

不動産価格は、様々な要因によって変動します。

主なものとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 景気の動向:景気が良いと所得が増え、住宅需要が高まり価格が上昇しやすくなります。
  • 金利の動向:金利が低いとローンを組みやすくなるため、需要を刺激し価格が上昇する一因となります。
  • 土地の価格:地価は不動産価格の根幹をなす要素であり、都市部や人気エリアでは高騰しがちです。
  • 建築コスト:木材や鉄骨といった建材の価格、人件費などが上昇すると、新築物件の価格に直接反映されます。近年では「ウッドショック」や「アイアンショック」が記憶に新しいところです。
  • 税制や補助金:住宅取得を促進する税制優遇や補助金制度が充実していると、需要が高まり価格を押し上げることがあります。

これらの要因が複雑に絡み合い、不動産市場は周期的に価格の波を繰り返します。

理想的なのは、価格が比較的落ち着いている、あるいは下落局面の底に近いタイミングで購入することです。

物価高騰の影響

近年、世界的なインフレや円安の影響で、食料品やエネルギー価格をはじめとする「物価」全般が高騰しています。

物価高は、日々の生活費を圧迫し、家計の余裕を奪います。

このような状況で高額な住宅ローンを組むと、月々の返済に加えて生活費の負担も増し、家計が破綻するリスクが高まります。

特に、住宅購入後には固定資産税や修繕費、火災保険料といった維持費もかかってきます。

物価高の局面では、これらの維持費も上昇する可能性があることを忘れてはいけません。

不動産価格だけでなく、世の中全体の物価動向にも目を配り、自身の家計が長期的な負担に耐えられるかを冷静に分析することが重要です。

焦って高値の物件に手を出すのではなく、市況が落ち着くのを待つ、あるいは価格が手頃な中古物件に目を向けるといった柔軟な視点も必要になるでしょう。

景気が後退局面にあり年収が不安定な時

住宅ローンという長期にわたる負債を背負う上で、その返済原資となる「年収の安定性」は絶対的な基盤です。

景気が後退している局面では、企業の業績が悪化し、それに伴い給与のカットやボーナスの減少、最悪の場合はリストラといった事態に陥るリスクが高まります。

このように自身の年収が不安定になる可能性が高い時期は、間違いなく家を買ってはいけない時期と言えます。

景気後退が家計に与える直接的な影響

景気が悪化すると、私たちの生活には以下のような直接的な影響が現れ始めます。

  1. 残業代の減少:企業の業績が悪化すると、まずコスト削減のために残業が抑制され、残業代が減る傾向にあります。
  2. ボーナスの減額・不支給:ボーナスは業績連動で支払われることが多いため、景気後退の影響を最も受けやすい収入源の一つです。
  3. 昇給の見送り:定期的な昇給が見送られたり、昇給幅が小さくなったりします。
  4. 雇用の不安定化:企業の経営体力が弱まると、人員整理、つまりリストラや希望退職の募集が行われるリスクが高まります。

住宅ローンを組む際の審査では、現在の年収を基に借入可能額が算出されます。

しかし、審査に通ったからといって安心はできません。

景気の良い時期の年収を基準に目一杯のローンを組んでしまうと、景気後退によって収入が減少した際に、途端に返済が苦しくなってしまいます。

「返せる額」で考える重要性

金融機関が提示する「借りられる額」と、あなたが無理なく「返せる額」は必ずしも一致しません。

特に、景気後退が予測される時期には、この点をシビアに考える必要があります。

例えば、将来的に年収が1割、2割減少しても、あるいはボーナスがゼロになっても、問題なく返済を続けられるか、というストレステストを自分自身で行ってみることが重要です。

また、万が一の事態に備えて、生活費の半年分から1年分程度の貯蓄(緊急予備資金)を確保した上で、住宅購入の計画を進めるべきです。

景気の波は必ず訪れます。

好景気に浮かれて将来の収入を楽観視しすぎることなく、不景気になっても揺らがない安定した資金計画を立てられるかどうかが、住宅購入で後悔しないための鍵となります。

自身の勤務先の業界動向や会社の業績なども考慮し、少しでも不安があるならば、購入のタイミングをずらす勇気も必要です。

補助金や税金の優遇制度が少ない場合

住宅購入は個人の買い物であると同時に、国の経済にも大きな影響を与えるため、政府は様々な補助金や税金の優遇制度を設けて購入を後押ししています。

これらの制度を最大限に活用できるかどうかで、実質的な購入負担額は大きく変わってきます。

したがって、これらの公的支援が手薄な時期や、制度の切り替えで利用できない空白期間なども、家を買ってはいけない時期と考えることができます。

代表的な住宅購入支援制度

住宅購入時に利用できる可能性のある主な制度には、以下のようなものがあります。

  • 住宅ローン控除(減税):年末の住宅ローン残高の一定割合が、所得税や住民税から控除される制度です。借入額や居住開始年、住宅の性能によって控除額や期間が変わります。
  • すまい給付金:消費税率引上げによる負担を緩和するために創設された制度ですが、現在は終了しています。しかし、将来的に同様の給付金制度が設けられる可能性もあります。
  • こどもエコすまい支援事業(後継事業含む):子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、高い省エネ性能を持つ新築住宅の取得を支援する補助金制度です。
  • ZEH(ゼッチ)補助金:エネルギー収支をゼロ以下にする住宅(ZEH)を建てる際に受けられる補助金です。
  • 自治体独自の補助金:国だけでなく、市区町村が独自に住宅取得支援の補助金や助成金制度を設けている場合があります。

これらの制度は、予算や期限が定められているものが多く、また、政策の変更によって内容が頻繁に見直されます。

制度の活用で生まれる数十万円の差

例えば、住宅ローン控除は、年末のローン残高の上限や控除率によって、10数年間で数百万円もの節税効果を生むことがあります。

また、補助金制度を利用できれば、50万円や100万円といった単位の給付を受けられるケースも少なくありません。

これらの制度が利用できるかできないかで、トータルの諸費用が大きく変わってくるのは明らかです。

住宅購入を検討する際には、まず国や自治体のホームページなどで、現在どのような支援制度が利用できるのかを徹底的に調べることが不可欠です。

もし、近々より有利な制度が始まることが分かっている場合や、現行制度が終了する直前で申請が間に合わないような場合は、慌てて契約せずに、新しい制度が始まってから行動を起こす方が賢明でしょう。

情報収集を怠ったために、本来受けられるはずだった恩恵を逃してしまうのは、非常にもったいないことです。

十分な頭金が準備できていない状況

「頭金なしでも家は買えます」という広告を目にすることがありますが、これを鵜呑みにして十分な頭金(自己資金)なしで住宅購入に踏み切るのは、非常にリスクが高い行為です。

頭金が準備できていない状況は、経済的な基盤が脆弱であることの証左であり、家を買ってはいけない時期の重要なサインと言えます。

頭金の役割と重要性

頭金には、主に以下のような重要な役割があります。

  1. 借入額を減らす:頭金を多く入れるほど、住宅ローンの借入額を減らすことができます。これにより、月々の返済額が軽くなるだけでなく、支払う利息の総額も削減できます。
  2. 住宅ローン審査を有利にする:金融機関は、頭金を準備できる人を「計画的に貯蓄ができる人」と評価し、返済能力が高いと判断する傾向があります。そのため、頭金がある方がローンの審査に通りやすくなったり、より有利な金利条件を引き出せたりすることがあります。
  3. 諸費用を現金で支払う:住宅購入時には、物件価格の他に登記費用、仲介手数料、印紙税、保険料といった様々な「諸費用」がかかります。これは物件価格の3%~10%程度が目安とされ、通常は現金での支払いが必要です。頭金がなければ、この諸費用を別途用意するか、諸費用ローンという割高なローンを組むことになります。
  4. 担保割れのリスクを低減する:担保割れとは、住宅の資産価値がローン残高を下回ってしまう状態のことです。頭金なしのフルローンを組むと、購入直後から担保割れに陥る可能性が高くなります。この状態では、万が一売却が必要になった際に、家を売ってもローンを完済できず、借金だけが残るという最悪の事態になりかねません。

理想的な頭金の目安は?

一般的に、頭金の目安は物件価格の10%~20%以上とされています。

例えば、4,000万円の物件であれば、400万円~800万円の頭金が理想的です。

もちろん、これに加えて前述の諸費用(120万円~400万円程度)も現金で準備しておく必要があります。

もし現時点で、この水準の自己資金が準備できていないのであれば、それは「まだ購入のタイミングではない」という明確なシグナルです。

低金利だから、不動産価格が上がりそうだから、といった理由で焦ってフルローンを組むのではなく、まずはしっかりと貯蓄計画を立て、自己資金を貯めることに専念すべきです。

頭金を貯める期間は、本当にその家が必要か、どのようなライフプランを歩みたいかをじっくり考える良い機会にもなります。

経済的な基盤を固めることが、結果的に安心して住宅ローンを返済し、豊かな生活を送るための最短ルートなのです。

 

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ライフプランから考える家を買ってはいけない時期

ポイント
  • 結婚や出産など家族構成が未定の時
  • 転職や転勤の可能性が高いライフスタイル
  • 子供の教育費が増加するタイミング
  • 定年退職が近く収入減が見込まれるなら
  • 災害リスクの高いエリアを検討している場合
  • 後悔しないために家を買ってはいけない時期を見極める

住宅購入は、単なる経済活動ではありません。

それは、これからの人生をどのような場所で、どのように過ごしていくかを決定づける、極めて重要なライフイベントです。

だからこそ、ご自身のライフプラン、つまり人生設計がまだ固まっていない段階での購入は、将来の選択肢を狭めてしまう危険性をはらんでいます。

この章では、結婚、仕事、子育て、老後といった人生の各ステージに焦点を当て、ライフプランの観点から見た「家を買ってはいけない時期」について詳しく掘り下げていきます。

結婚や出産など家族構成が未定の時

「いつかは結婚して、子供も欲しい」と考えているものの、まだ具体的な予定が決まっていない独身の方や、結婚して間もないご夫婦にとって、住宅購入は慎重になるべきです。

なぜなら、将来の家族構成によって、最適な家の広さ、間取り、立地は大きく変わってくるからです。

家族構成が固まっていない時期は、家を買ってはいけない時期の代表例と言えるでしょう。

独身時代に購入するリスク

独身のうちにマイホームを購入することには、もちろんメリットもあります。

自分の好きなデザインの家に住めたり、家賃を払う代わりに資産を形成できたりする点は魅力的です。

しかし、デメリットも少なくありません。

例えば、独身の時にコンパクトなマンションを購入したとします。

その後、結婚して子供が生まれた場合、その家は手狭になり、結局住み替えが必要になる可能性が高いです。

住み替えには、売却の手間やコストがかかりますし、希望通りの価格で売れる保証もありません。

また、結婚相手の勤務地によっては、購入した家が通勤に不便な場所になってしまうことも考えられます。

夫婦二人暮らしの時期に購入するリスク

結婚してすぐの、夫婦二人だけの時期も同様のリスクがあります。

「子供は一人くらいかな」と考えて2LDKの家を購入したものの、実際には二人の子供に恵まれた場合、子供部屋が足りなくなってしまいます。

逆に、「子供部屋は二つ必要だろう」と広めの家を購入したものの、子供を持たない選択をする、あるいは子供が一人だった場合、使わない部屋を持て余し、掃除や固定資産税の負担だけが増えることになりかねません。

このように、将来の家族構成を予測して家を購入するのは、非常に難しい賭けのようなものです。

予測が外れた場合、その家はライフスタイルに合わない「不便な資産」となってしまうのです。

したがって、結婚や出産といった大きなライフイベントを控えている、あるいは将来どうなるか不確定なうちは、賃貸住宅で柔軟に住み替えられる状態を維持しておくのが賢明です。

家族構成がある程度固まり、必要な家のスペックが明確になってから購入を検討しても、決して遅くはありません。

転職や転勤の可能性が高いライフスタイル

マイホームを購入するということは、その土地に「定住する」という大きな決断を意味します。

この決断が足かせとなってしまう可能性が高いのが、転職や転勤の多いライフスタイルの人です。

仕事の都合で住む場所が変わる可能性が高い状況は、家を買ってはいけない時期と言えます。

転勤族が家を持つことの難しさ

全国に支社がある企業に勤めていたり、数年単位で異動がある職種だったりする、いわゆる「転勤族」にとって、住宅購入は特に慎重な判断が求められます。

せっかく家を購入しても、数年後に遠方への転勤命令が出たらどうなるでしょうか。

選択肢は主に3つです。

  1. 単身赴任する:家族と離れて暮らすことになり、精神的な負担や二重生活による経済的な負担が生じます。
  2. 家を売却する:購入して間もない時期の売却は、購入価格よりも大幅に安い価格でしか売れない「損切り」になる可能性が高いです。ローン残高を売却価格で賄えない場合は、借金だけが残ります。
  3. 家を賃貸に出す:空室リスクや家賃滞納リスク、入居者とのトラブル、建物の管理など、大家としての手間や責任が発生します。住宅ローンから金利の高い不動産投資ローンへの借り換えが必要になる場合もあります。

どの選択肢も、一長一短があり、大きな負担を伴うことが分かります。

転職やキャリアチェンジを考えている場合

転勤だけでなく、将来的に転職や独立、キャリアチェンジを視野に入れている場合も同様です。

住宅ローンという長期の固定費を抱えることは、自由なキャリア選択の足かせになりかねません。

「もっと挑戦したい仕事があるけれど、ローンの返済があるから今の会社を辞められない」という状況に陥ってしまう可能性があります。

また、転職によって勤務地が変わり、購入した家からの通勤が困難になることも考えられます。

現代は、一つの会社に定年まで勤め上げるという価値観が変わりつつあり、キャリアの流動性が高まっています。

このような時代において、居住地を固定してしまうことのリスクは、以前よりも増していると言えるでしょう。

ご自身のキャリアプランを考えた上で、「この先10年、20年は、この場所で働き続ける」という確信が持てないうちは、身軽に動ける賃貸暮らしの方が合理的な選択と言えるかもしれません。

子供の教育費が増加するタイミング

子供の成長は喜ばしいことですが、それに伴って増大するのが「教育費」です。

住宅ローンと子供の教育費という、家計における二大支出が同時にピークを迎える時期は、家計が破綻しかねない非常に危険な期間です。

そのため、子供の教育費が本格的にかかり始める、あるいは最も負担が重くなるタイミングでの住宅購入は、慎重に避けるべきです。

人生の三大支出とその関係

一般的に、「住宅資金」「教育資金」「老後資金」は人生の三大支出と言われています。

このうち、住宅資金と教育資金の支出時期は重なる傾向にあります。

特に、子供が高校から大学に進学する時期は、教育費の負担がピークに達します。

以下の表は、子供一人当たりの教育費の目安です(学校外活動費含む)。

進路パターン 幼稚園〜高校までの15年間 大学4年間 合計
すべて国公立 約790万円 約480万円 約1,270万円
高校まで公立、大学のみ私立文系 約790万円 約690万円 約1,480万円
高校まで公立、大学のみ私立理系 約790万円 約820万円 約1,610万円
すべて私立 約2,370万円 - -
(参考)小学校からすべて私立、大学が理系の場合 約2,370万円 約820万円 約3,190万円

※文部科学省、日本政策金融公庫のデータを基に概算

このように、子供の進路によっては、1,500万円以上のまとまった資金が必要になることが分かります。

教育費のピークと住宅ローン返済

問題なのは、この教育費の負担が重くなる時期(子供が15歳~22歳頃)と、住宅ローンの返済期間が完全に重なることです。

例えば、35歳で家を買い、子供が生まれたとします。

住宅ローンの返済中に、子供が高校・大学に進学する時期を迎えることになります。

月々の住宅ローン返済に加えて、塾の費用や受験費用、大学の入学金や授業料といった大きな支出が次々と発生します。

このダブルパンチに耐えられず、教育費のために貯蓄を取り崩したり、最悪の場合は教育ローンに頼らざるを得なくなったりする家庭は少なくありません。

家を買うのであれば、子供が小さいうち、まだ教育費があまりかからない時期に購入し、本格的な教育費のピークが来る前に、繰り上げ返済などでローン残高を減らしておく、あるいは教育資金の貯蓄に目処をつけておくといった計画性が不可欠です。

子供の進路の選択肢を狭めないためにも、教育費の負担が重い時期の無理な住宅購入は避けるべきでしょう。

定年退職が近く収入減が見込まれるなら

多くの人にとって、定年退職は収入が大幅に減少する人生の大きな転換点です。

現役時代の収入を前提とした住宅ローンが、退職後も残っているという状況は、老後の生活を圧迫する大きなリスク要因となります。

そのため、定年退職が視野に入ってくる50代以降、特に退職後もローン返済が続くような計画での住宅購入は、原則として家を買ってはいけない時期に該当します。

老後の収入と住宅ローン返済

定年退職後の主な収入源は、公的年金とそれまでに貯めた貯蓄や退職金となります。

しかし、厚生労働省のモデルケースなどを見ても、年金だけで現役時代と同じ水準の生活を維持するのは困難なのが実情です。

そのような中で、月々10万円を超えるような住宅ローンの返済が続くとしたら、生活は非常に苦しくなるでしょう。

退職金で一括返済するという考え方もありますが、それは本来、老後の生活費や医療・介護費用に充てるべき大切な資金です。

その貴重な資金を住宅ローンの返済で使い果たしてしまうと、その後の生活に余裕がなくなり、病気や施設の入居といった不測の事態に対応できなくなる恐れがあります。

理想は「定年までに完済」

住宅ローンを組む上での鉄則は、「定年退職の年齢までに完済する」という計画を立てることです。

例えば、65歳定年であれば、30歳で35年ローンを組む、40歳で25年ローンを組む、といった形です。

もし50歳で家を購入するのであれば、ローン期間は15年以内に設定するのが理想的です。

当然、期間が短くなれば月々の返済額は高額になります。

その返済額に耐えられるだけの高い年収と十分な自己資金があるのであれば問題ありませんが、そうでなければ、購入価格を抑える、あるいは購入そのものを見送るといった判断が必要になります。

健康リスクも考慮

年齢を重ねると、病気や怪我のリスクも高まります。

住宅ローンを組む際には団体信用生命保険(団信)に加入するのが一般的ですが、保障は死亡・高度障害の場合が基本です。

三大疾病保障などを付けたとしても、すべての病気をカバーできるわけではありません。

病気によって働けなくなり収入が途絶えても、ローンの返済義務は残ります。

高齢での住宅購入は、こうした健康上のリスクとも隣り合わせであることを忘れてはいけません。

安心して豊かな老後を過ごすためにも、退職後の家計を圧迫するような無理な住宅購入は、厳に慎むべきです。

災害リスクの高いエリアを検討している場合

日本は、地震、台風、豪雨、津波、火山の噴火など、世界でも有数の自然災害が多い国です。

どのような場所に家を建てるか、購入するかは、家族の安全と資産を守る上で極めて重要な問題です。

価格が安いから、景色が良いからといった理由だけで、災害リスクの高いエリアの物件を選ぶことは、将来に大きな禍根を残す可能性があります。

ハザードマップなどで危険性が示されている場所は、家を買ってはいけない時期というより、「家を買ってはいけない場所」と考えるべきでしょう。

ハザードマップの確認は必須

ハザードマップとは、自然災害による被害の予測範囲や程度を地図上に示したものです。

各自治体が、洪水、土砂災害、津波、高潮といった災害の種類ごとに作成し、公表しています。

住宅を購入しようとするエリアが、これらの危険区域に指定されていないかを確認することは、購入前の最低限の義務と言えます。

  • 洪水ハザードマップ:大雨によって河川が氾濫した場合に、浸水が想定される区域と深さを示します。「想定浸水深3m以上」といった区域は特に注意が必要です。
  • 土砂災害ハザードマップ:がけ崩れ、地すべり、土石流などの危険性がある区域(土砂災害警戒区域・特別警戒区域)を示します。
  • 津波ハザードマップ:地震によって津波が発生した場合に、浸水が想定される区域と高さを示します。沿岸部に住む場合は必ず確認が必要です。

これらのハザードマップは、自治体の窓口やホームページで誰でも簡単に入手・閲覧できます。

「この地域は昔から大丈夫だったから」という根拠のない安心感は捨て、客観的なデータに基づいて安全性を判断することが不可欠です。

災害リスクがもたらす経済的・精神的負担

万が一、購入した家が災害に見舞われた場合、その被害は計り知れません。

命の危険に晒されることはもちろん、家屋が全壊・半壊すれば、住む場所を失います。

火災保険や地震保険に加入していても、購入時と同じ状態に家を再建できるだけの保険金が支払われるとは限りません。

そして何より忘れてはならないのが、家がなくなっても住宅ローンは残るという厳しい現実です。

被災して住む家を失い、さらにローンの返済だけが続くという二重苦は、精神的にも経済的にも人々を追い詰めます。

また、危険区域に指定されているエリアは、将来的に資産価値が下落したり、売却したくても買い手がつかなかったりするリスクも高まります。

土地の安さや利便性といった目先のメリットに惑わされることなく、長期的な視点で家族の安全を最優先し、災害リスクの低い土地を選ぶことが、住宅購入における最も重要な危機管理と言えるでしょう。

後悔しないために家を買ってはいけない時期を見極める

これまで、経済的な側面とライフプランの側面から、家を買ってはいけない時期について具体的に解説してきました。

住宅ローン金利や不動産価格といった市場の動向、そしてご自身の収入や貯蓄、家族構成やキャリアプランといった個人的な状況。

これら多くの要素が複雑に絡み合って、あなたにとっての「最適な購入タイミング」が決まります。

重要なのは、周囲の意見や「今が買い時」といった煽り文句に流されることなく、自分自身の状況を客観的に分析し、冷静に判断することです。

「家を買うこと」そのものが目的になってはいけません。

目的はあくまで、購入した家で「家族が安心して幸せに暮らすこと」のはずです。

そのためには、時に「今はまだ買うべきではない」と決断する勇気も必要になります。

今回ご紹介した「家を買ってはいけない時期」のチェックリストを参考に、ご自身の状況を一つひとつ確認してみてください。

もし、当てはまる項目が複数あるようであれば、それは購入を一旦立ち止まり、計画を見直すべきサインなのかもしれません。

焦らず、じっくりと準備を進めることが、結果的に後悔のない、満足度の高いマイホーム購入へと繋がっていくでしょう。

この記事のまとめ
  • 家を買ってはいけない時期は経済とライフプランの両面から判断する
  • 住宅ローン金利が高い時期の購入は総返済額が大幅に増える
  • 不動産価格や建築費が高騰しているピーク時の購入は高値掴みのリスクがある
  • 景気後退局で年収が不安定な時のローン契約は危険
  • 住宅ローン控除などの補助金や税優遇が少ない時期は避けるべき
  • 物件価格の1~2割の頭金がなければ購入タイミングではない
  • 結婚や出産前など将来の家族構成が未定のうちは慎重になる
  • 必要な家の広さや間取りが固まってから購入を検討する
  • 転勤や転職の可能性が高いライフスタイルの場合、家が足かせになることがある
  • 子供の教育費の負担がピークに達する時期の購入は家計を圧迫する
  • 住宅ローンと教育費のダブルパンチで家計破綻のリスクが高まる
  • 住宅ローンは定年退職までに完済できる計画を立てるのが鉄則
  • 50代以降の長期ローンは老後の生活を危険に晒す
  • ハザードマップで浸水や土砂災害のリスクが高いエリアは避ける
  • 災害で家を失ってもローンは残るという事実を肝に銘じる

 

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